蛇の妹
昨日、燕ちゃんと綾門くんと一緒に「“お兄ちゃん”どうしよう〜!!」と相談したが、結論は見送りとなった。
再婚して数日なので妥当だけど、どうしたらいいもんか。っと、ベットの上で回らない頭を抱え込んだ。
あ〜、憂鬱ゥ……
でもグダグダ言ってもしょうがないので足を振って、その反動で起き上がる。行きたくないけど、行くしかない。
やるしかないんだよ真鶴 澪。
[中央寄せ]⌘[/中央寄せ]
「はじめまして、棪堂 澪です。よろしくお願いします」
緊張した面持ちで教卓の横で挨拶をしたら、教室からはパチパチと拍手が聞こえてきた。
それから指定された席に座って隣の席の子に微笑めば、そっぽ向かれた。
戸惑って再度話しかけても何も答えてくれない。エッ、嫌われた感じ???転校初日に隣の席の子に嫌われるって何??そんなに私の笑顔が気に入らなかったか。
顔は前世と変わらないけど笑顔は母と燕ちゃんには可愛いと言われたし、綾門くんには「ハスキー犬っぽい(笑)」と称されたはずなんだけど……
いや待てよ、綾門くんは褒めたんじゃなくて揶揄ったんだ。
でもあぁ、身内の可愛いを信用するのもダメか。転生というトンデモ体験をしたけど、しっかり現実は見なきゃいけない。
ウン、自分でいって結構傷ついたなー……調子に乗ったらダメだ。しっかり自分を戒めよう。
それからは転校生あるあるの質問攻めにあった。いい加減ウザいなーと感じつつも、1学期のこんな中途半端な時期に転校生だなんて珍しいのは分かるので答えれる質問だけだ答えておいた。
企画のプレゼンよりも優しい質問ばっかりで良かったよ……
前世を思い出してブルーになりつつ、気づけば放課後。一緒に帰る子はいなかったけど、クラスには何人か話せる子が出来たので転校初日にしては上出来だろう。
明日は大人しめの女子グループと仲良くなりたいところだなぁ。4年生ぐらいから誰が好きとかのゴタゴタが生まれるから、男子とはあまり関わりたくない。
目指すポジションは女子には可愛がられて、男子との距離感は遠目のおとなしい子。
猫被りは得意だから小学校の間はいけるかなー。中学年はどうせ離婚して引っ越すだろうし。
そんな事を考えながら乙女全開で夕食を準備する母を横目に宿題をせっせと終わらせる。
前世も勉強に困った事がないし、今世もそんなに困らない。でも、前よりも丁寧にするのを心掛けている。基礎が分かっていたら深掘り出来るしね。
特に外国語は重点的にやっている。ただですらグローバル化が進む社会だ。出来て損はないだろう。
あと、10ヵ国語ぐらいペラペラな女って憧れる。
そんなあけすけな考えの元、勉強を頑張る私は同世代よりも確かに頭はいい。
「澪は勉強頑張るねぇ〜」
『次のテストでいい点取ったら新しい服買いに行けるので!』
勉強を頑張る私に“お父さん”が声を掛けてきたので、理由をアッサリと喋った。本音は全然違うけど、このくらいの年齢の子供は簡単に物に釣られてるぐらいが可愛い。
案の定、“お父さん”は微笑ましいものを見る目で見て来た。ちょろいもんだぜ。って、“お父さん”も思ってるんだろうなー
「分からないところがあったら哉真斗に聞いてごらん。あの子は賢いから」
『それ、先生も言ってました』
「そうかそうか!やっぱり父としては鼻が高いな〜」
ついでに問題児とも言ってましたけど。とは言わない。
なんせ私は空気の読める子。“お父さん”の息子自慢もニコニコと笑って対応しておく。
私と“お兄ちゃん”はこの数日、お互いに干渉することなく過ごしてきた。
だが、母と“お父さん”はお互いに関わろうとしない子供たちを心配したのか、関わるように仕向けてくる。今の所、私も“お兄ちゃん”はのらりくらりと交わしている。
綾門くんから「あんまり関わらない方が良さそう」と評された人物だ。彼方が関わる気がないなら無理に関わりたいとは思わない。
だからこの距離のまま私が1万3000円賭けた9ヶ月まで耐えよう。そう決意した。
なのに…………
「澪、澪、澪!みお!なぁー返事しろよぉ」
“お兄ちゃん”はウザ絡みしてくるし、
「離さない」
焚石 矢も何故か付いてくるし、
「ヤッッベッッ、無頓着猫系受けと無表情執着ヤンデレ&崇拝型ヤンデレのW攻め…………新刊のネタ決まりましたわご馳走様です」
「もういっそのことペットとして飼えよ」
「ペットプレイ……ってコト!?」
「違うわ。澪は変なところで危なっかしいし、番犬として飼えって言ってんだ」
「獣化……ってコト!?」
「違うわ。何回もちいかわになるな」
「ちいかわパロ……ってこと!?」
「だから違っ……いや、もうそれでいいよ」
『良くないがっ!?』
澪は壊れるし、綾門はツッコミを放棄するし…………
[大文字]どうしてこうなった!?[/大文字]
再婚して数日なので妥当だけど、どうしたらいいもんか。っと、ベットの上で回らない頭を抱え込んだ。
あ〜、憂鬱ゥ……
でもグダグダ言ってもしょうがないので足を振って、その反動で起き上がる。行きたくないけど、行くしかない。
やるしかないんだよ真鶴 澪。
[中央寄せ]⌘[/中央寄せ]
「はじめまして、棪堂 澪です。よろしくお願いします」
緊張した面持ちで教卓の横で挨拶をしたら、教室からはパチパチと拍手が聞こえてきた。
それから指定された席に座って隣の席の子に微笑めば、そっぽ向かれた。
戸惑って再度話しかけても何も答えてくれない。エッ、嫌われた感じ???転校初日に隣の席の子に嫌われるって何??そんなに私の笑顔が気に入らなかったか。
顔は前世と変わらないけど笑顔は母と燕ちゃんには可愛いと言われたし、綾門くんには「ハスキー犬っぽい(笑)」と称されたはずなんだけど……
いや待てよ、綾門くんは褒めたんじゃなくて揶揄ったんだ。
でもあぁ、身内の可愛いを信用するのもダメか。転生というトンデモ体験をしたけど、しっかり現実は見なきゃいけない。
ウン、自分でいって結構傷ついたなー……調子に乗ったらダメだ。しっかり自分を戒めよう。
それからは転校生あるあるの質問攻めにあった。いい加減ウザいなーと感じつつも、1学期のこんな中途半端な時期に転校生だなんて珍しいのは分かるので答えれる質問だけだ答えておいた。
企画のプレゼンよりも優しい質問ばっかりで良かったよ……
前世を思い出してブルーになりつつ、気づけば放課後。一緒に帰る子はいなかったけど、クラスには何人か話せる子が出来たので転校初日にしては上出来だろう。
明日は大人しめの女子グループと仲良くなりたいところだなぁ。4年生ぐらいから誰が好きとかのゴタゴタが生まれるから、男子とはあまり関わりたくない。
目指すポジションは女子には可愛がられて、男子との距離感は遠目のおとなしい子。
猫被りは得意だから小学校の間はいけるかなー。中学年はどうせ離婚して引っ越すだろうし。
そんな事を考えながら乙女全開で夕食を準備する母を横目に宿題をせっせと終わらせる。
前世も勉強に困った事がないし、今世もそんなに困らない。でも、前よりも丁寧にするのを心掛けている。基礎が分かっていたら深掘り出来るしね。
特に外国語は重点的にやっている。ただですらグローバル化が進む社会だ。出来て損はないだろう。
あと、10ヵ国語ぐらいペラペラな女って憧れる。
そんなあけすけな考えの元、勉強を頑張る私は同世代よりも確かに頭はいい。
「澪は勉強頑張るねぇ〜」
『次のテストでいい点取ったら新しい服買いに行けるので!』
勉強を頑張る私に“お父さん”が声を掛けてきたので、理由をアッサリと喋った。本音は全然違うけど、このくらいの年齢の子供は簡単に物に釣られてるぐらいが可愛い。
案の定、“お父さん”は微笑ましいものを見る目で見て来た。ちょろいもんだぜ。って、“お父さん”も思ってるんだろうなー
「分からないところがあったら哉真斗に聞いてごらん。あの子は賢いから」
『それ、先生も言ってました』
「そうかそうか!やっぱり父としては鼻が高いな〜」
ついでに問題児とも言ってましたけど。とは言わない。
なんせ私は空気の読める子。“お父さん”の息子自慢もニコニコと笑って対応しておく。
私と“お兄ちゃん”はこの数日、お互いに干渉することなく過ごしてきた。
だが、母と“お父さん”はお互いに関わろうとしない子供たちを心配したのか、関わるように仕向けてくる。今の所、私も“お兄ちゃん”はのらりくらりと交わしている。
綾門くんから「あんまり関わらない方が良さそう」と評された人物だ。彼方が関わる気がないなら無理に関わりたいとは思わない。
だからこの距離のまま私が1万3000円賭けた9ヶ月まで耐えよう。そう決意した。
なのに…………
「澪、澪、澪!みお!なぁー返事しろよぉ」
“お兄ちゃん”はウザ絡みしてくるし、
「離さない」
焚石 矢も何故か付いてくるし、
「ヤッッベッッ、無頓着猫系受けと無表情執着ヤンデレ&崇拝型ヤンデレのW攻め…………新刊のネタ決まりましたわご馳走様です」
「もういっそのことペットとして飼えよ」
「ペットプレイ……ってコト!?」
「違うわ。澪は変なところで危なっかしいし、番犬として飼えって言ってんだ」
「獣化……ってコト!?」
「違うわ。何回もちいかわになるな」
「ちいかわパロ……ってこと!?」
「だから違っ……いや、もうそれでいいよ」
『良くないがっ!?』
澪は壊れるし、綾門はツッコミを放棄するし…………
[大文字]どうしてこうなった!?[/大文字]
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