二次創作
スノードロップ、そしてマリーゴールドへ
次で最上階。
ここまで通ってきた道には、数々の血痕と微量の残穢がこびり付いていた。
順当に考えるなら呪霊の仕業だ。
「(何人死んだのやら…)」
余程強い呪霊なのか、単純に呪詛師側が弱いのか…。
「ん?」
前方に、ドアの隙間から漏れているような明かりが見えた。
足音を立てないよう慎重に忍び寄る。
「!!」
中には数人の人間が、円になるようにして立っていた。聞き耳を立ててみると、何やら話し合いの最中のようだ。
ガタイの良い奴と、ヒョロい奴、それとツインテールの女。女はデカイ金槌みたいなモンに寄りかかってる。
自身の術式だと考えるのが妥当だな。
ガタイの良い奴が口を開く。
「どう考えても、逃げる方が得策だろ…!それともなんだ、アレと戦えってか?俺たち全員死ぬぜ」
それを聞いた1人が鼻で嗤う。
「逃げてもどうせ追ってくる。意味が無い」
「やってみなきゃ分かんねえだろ」
「こっちのセリフさ。戦ったら負ける?やってみなきゃ分からないだろ」
「お前なぁ…!!」
「ちょっと!今、仲間割れされたら困るんですけどー!」
「お前はそのキンキン声を出すな。アレにバレたらどーすんだよ」
ガタイの良い奴が強い口調で、女を咎めるように言う。
「チッ」と女が舌打ちをした。
「私たちしか残ってないのよ?今1人になったら絶対死ぬ…」
随分言い切るな。
女が俯いて、ボリュームをしぼったみたいな小さな声で呟く。
「だってあんなのっ、勝てるわけないじゃない…」
そして、更に震えた声で
「…死体が、動くのよ?」
そう言った。
正直、拍子抜けした。
それだけかよ、と思った。
「…仲間の死体を傷つけるのに、抵抗があるとでもぬかす気か?」
「当たり前じゃない!」
「だからうるせぇって…!」
さて、困ったな。
「(選択肢としては、コイツらと共闘するか敵対するか…)」
彼らの矛先が常に呪霊に向いているのであれば問題はない。迷わず共闘を選ぶ。
しかし相手は呪詛師の集団だ。いつ私[漢字]達[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]が標的にされるか分からない。
「(一旦、千寿達と合流するのもアリか…?)」
刹那。
ゾワッッ
「ッッ!!」
物凄い気配だ。彼らも気づいている。
「ちょ、コレ…アイツ?」
「多分な」
「どうするんだ?戦うのか?」
「…今からじゃ、逃げようにも逃げらんねえだろ」
「はぁ…最っ悪」
彼らは逃亡よりも戦闘を選んだ。
さて、マジでどうしようか。
「(気配の位置からすれば、呪霊は千寿達と近いな…)」
コイツらが出てくる前に千寿達との合流を[打消し] [/打消し]
バゴーンッッ!!!
轟音と共に目の前の部屋の壁が崩れ、代わりに、ツインテールの女が私の視界を塞いでいた。
「その前に、このネズミを殺さないとね」
ネズミ呼ばわりか…。
「(あー…やっちったな)」
ここまで通ってきた道には、数々の血痕と微量の残穢がこびり付いていた。
順当に考えるなら呪霊の仕業だ。
「(何人死んだのやら…)」
余程強い呪霊なのか、単純に呪詛師側が弱いのか…。
「ん?」
前方に、ドアの隙間から漏れているような明かりが見えた。
足音を立てないよう慎重に忍び寄る。
「!!」
中には数人の人間が、円になるようにして立っていた。聞き耳を立ててみると、何やら話し合いの最中のようだ。
ガタイの良い奴と、ヒョロい奴、それとツインテールの女。女はデカイ金槌みたいなモンに寄りかかってる。
自身の術式だと考えるのが妥当だな。
ガタイの良い奴が口を開く。
「どう考えても、逃げる方が得策だろ…!それともなんだ、アレと戦えってか?俺たち全員死ぬぜ」
それを聞いた1人が鼻で嗤う。
「逃げてもどうせ追ってくる。意味が無い」
「やってみなきゃ分かんねえだろ」
「こっちのセリフさ。戦ったら負ける?やってみなきゃ分からないだろ」
「お前なぁ…!!」
「ちょっと!今、仲間割れされたら困るんですけどー!」
「お前はそのキンキン声を出すな。アレにバレたらどーすんだよ」
ガタイの良い奴が強い口調で、女を咎めるように言う。
「チッ」と女が舌打ちをした。
「私たちしか残ってないのよ?今1人になったら絶対死ぬ…」
随分言い切るな。
女が俯いて、ボリュームをしぼったみたいな小さな声で呟く。
「だってあんなのっ、勝てるわけないじゃない…」
そして、更に震えた声で
「…死体が、動くのよ?」
そう言った。
正直、拍子抜けした。
それだけかよ、と思った。
「…仲間の死体を傷つけるのに、抵抗があるとでもぬかす気か?」
「当たり前じゃない!」
「だからうるせぇって…!」
さて、困ったな。
「(選択肢としては、コイツらと共闘するか敵対するか…)」
彼らの矛先が常に呪霊に向いているのであれば問題はない。迷わず共闘を選ぶ。
しかし相手は呪詛師の集団だ。いつ私[漢字]達[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]が標的にされるか分からない。
「(一旦、千寿達と合流するのもアリか…?)」
刹那。
ゾワッッ
「ッッ!!」
物凄い気配だ。彼らも気づいている。
「ちょ、コレ…アイツ?」
「多分な」
「どうするんだ?戦うのか?」
「…今からじゃ、逃げようにも逃げらんねえだろ」
「はぁ…最っ悪」
彼らは逃亡よりも戦闘を選んだ。
さて、マジでどうしようか。
「(気配の位置からすれば、呪霊は千寿達と近いな…)」
コイツらが出てくる前に千寿達との合流を[打消し] [/打消し]
バゴーンッッ!!!
轟音と共に目の前の部屋の壁が崩れ、代わりに、ツインテールの女が私の視界を塞いでいた。
「その前に、このネズミを殺さないとね」
ネズミ呼ばわりか…。
「(あー…やっちったな)」