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この小説に登場する人物・団体・事件等は、全て架空のものです。

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二次創作
スノードロップ、そしてマリーゴールドへ

#40


ギュィィィィイイインッッ!!!!
チェンソーが耳元をかすめる。
さっきから半端な攻撃ばかりで、決定打がない。戦闘慣れしてないな。
「当たれよぉ!!早く…早く死んでくれよ!!!」
「っ……」
コイツは根っからの呪詛師じゃない。
まだ、人を殺すことを恐れてる。まだ人として正しくあろうとしてる。
グイッ
服の襟元を右手で掴み、一気に引き寄せる。チェンソーを持っている腕は左手で封じる。
「おい、お前」
「っ…なんだよ!!」
「いや、ただの質問なんだけどさ、」
「は…?」
「今までに何人くらい殺したの」
「っっ…!」
呪詛師は一瞬、口を噤む。
チェンソーの耳障りな音がこだまする。
「ふ、…ふたり。2人っ、殺った…!!」
たった2人。やっぱ新人だな。
なんでこんな下っ端が、1人だけで応戦してくる?人員不足か?

「しかたっ、仕方なかったんだよ!!ボスの命令で、おお、俺じゃない!!」
「じゃ、しょうがない」
「え…?」
パシッ
ギュィイイン
機械の振動が手に伝わる。
「おいっ!まてよ、待てって!!」
ブシャシャシャシャッ!!

ドサッ…
「んな言い訳するような奴なら、負けて死ぬのもしょうがない」
ガシャン
血まみれになったチェンソーをほうった。
私の靴音だけが響く。



「先輩後ろ!!」
ガァンッ
ナイフとナイフがぶつかり合う。
ギリギリで受け止めた。
相手の手は目の前。
パシッ
「チッ…!!(やべぇ、掴まれた…)」
スッ
「??」
触れるだけでいい。
無駄なリスクを犯すな。
「1人目」

俺の術式は攻撃用じゃない。
でも、対象に1度触れてしまえば何度でも対象への術式の発動が可能。
加えて、幻覚呪法は手の内を知られても対策されにくい術式だ。
なぜなら呪言などとは違い、術式が内部から発動可能だからである。



タタタタッ
傑くんが相手している奴の方へ行く。あと1人は?と視界を広げれば、傑くんの背後に迫っているのが見える。
傑くんの制服を掴んでガっとこっちに引っ張った。
「っ先輩!?」
「相手が2人なら、挟み撃ちに気をつけた方がいいです」
「あ、ありがとうございます…」
奇襲に失敗した奴がそのままの勢いで躓く。

でも、術式を発動する際に"触れる"以外にもう1つ条件がある。
触れたもの、術式を発動させたいものを完全に・・・視界におさめなければいけない。



体制を立て直すのが遅い。
ドンッ
背中を押すと簡単に転んだ。
あと1人。
「ぐえっ…」
すかさず傑くんが相手をしていた奴が飛びかかってくる。
パシッ
「おっ…」
ありゃ、思ったより早く掴まえられた。そのままこっち側に引く。
「3人目」
バタッ
「カハっ……」

対人戦闘において、視界を奪われるのは致命的。
しかし視界を奪われると言っても、ただ見えなくなるんじゃない。
違う現実げんかく現実リアルが隠されて見えなくなるのだ。
要は、現実リアルを上書きするようなもの。




「幻覚呪法・三」

「【落下】」

作者メッセージ

「幻覚呪法・三」の三は、対象の数です。二以上なら数を指定しないといけません。
また、対象が動作を行うような幻覚の場合のみ、「【落下】」のような動作の指定が必要です。
なので、前、九条に術式を発動したときに上記のものが無かったのは対象が1人で、動作を行わせる幻覚じゃなかったからです。だって生春巻きとかだし。

2025/01/08 20:40

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