二次創作
スノードロップ、そしてマリーゴールドへ
「ねー歌姫先輩」
「なーに?」
「雪待先輩が1年のときってどんな感じだったんですか?」
「あ〜…」
「今より口調キツかったわね」
「そうなんですか?」
「うん、初対面のときなんかね…」
[中央寄せ]*[/中央寄せ]
2003年 東京校敷地内にて
あ〜…緊張する〜。
私にとって初めての後輩…どんな子かな。
私は、緊張しつつも、胸を踊らせながらまだ見ぬ後輩を待っていた。教室には日下部さん、冥さん、夜蛾さんが揃っており、新入生を出迎えるにしては皆、少し硬い表情をしていた。
「そろそろだな」と夜蛾さんが言う。
ガラガラッ
少々強めに開けられた扉。
その向こう側に立っていたのは白髪の綺麗な女の子だった。
「(やった!女の子!)」
「…教室合ってる?」教室に、女性にしては低めの声が響く。
「ああ。九条雪待だな?」
夜蛾さんの問いに、彼女は無言で頷く。
九条…どっかで聞いた気が…。
「入れ」
カツカツカツと早足でこちらに来る。
一瞬、彼女と目が合った。
探るような目だった。そして、その目で全員を見渡す。
「……」
しばらくの間、ヒンヤリとした沈黙が流れた。
「…さ、自己紹介でもしようじゃないか。私は冥冥。好きに呼んでくれて構わないよ」
「夜蛾だ。お前の担任を務める」
「…コイツの担任の日下部だ。よろしく」と私を顎でさす。
「あ、庵歌姫です。よろしくね…」
「ジッ……」
「………」
え?
いや怖ー!!何その目!!怖い!!なんでだろう、なんかしたかな私!?
ダラダラ冷や汗を流しながら、視線を合わすまいと1m先の床を見つめる。
「…九条雪待、です。よろしく」
「あ、九条ってあの…」
九条家は確か、御三家ほどでは無いものの、それなりに格式の高い家だ。
そんな家の子がここに??
「どの?」
「へ?」間抜けな声が出る。
だって、まさか反応されるとは思っていなかった。
「あ、あの…呪術界で有名な九条家?」
「…まあ」
「九条、庵と仲良くしろよ」
夜蛾さんはそう言って教室を出ていった。
「私もお暇するよ」
「学生同士、水入らずってか」
冥さんと日下部さんも同じように教室を出ていく。
「……」
気まず……。
私がオロオロしている一方で、九条さんは教卓にもたれながら、物珍しそうに教室を眺めている。
「…す、好きな食べ物とか…ある?」
なんか会話をしようと、ベタな話題を振ってみた。
「あ?」
視線を向けられた。口調がきついだけで、反応はしてくれるのか。
「あー…焼き鳥、とか」
「あー美味しいよね」
「…ね、庵センパイってさ」
「え?う、うん」
「名前かっこいーね。歌姫」
「ありがと…」
なんだ、いい子じゃん…。
「歌上手そう」
「まあ、得意ではあるけど…」
「へぇ〜」
すると彼女は、これまでとは違って明るい表情を浮かべた。
「いつか聞かしてね、センパイ」
「ぐっっ……」
これは惚れる……。
「なーに?」
「雪待先輩が1年のときってどんな感じだったんですか?」
「あ〜…」
「今より口調キツかったわね」
「そうなんですか?」
「うん、初対面のときなんかね…」
[中央寄せ]*[/中央寄せ]
2003年 東京校敷地内にて
あ〜…緊張する〜。
私にとって初めての後輩…どんな子かな。
私は、緊張しつつも、胸を踊らせながらまだ見ぬ後輩を待っていた。教室には日下部さん、冥さん、夜蛾さんが揃っており、新入生を出迎えるにしては皆、少し硬い表情をしていた。
「そろそろだな」と夜蛾さんが言う。
ガラガラッ
少々強めに開けられた扉。
その向こう側に立っていたのは白髪の綺麗な女の子だった。
「(やった!女の子!)」
「…教室合ってる?」教室に、女性にしては低めの声が響く。
「ああ。九条雪待だな?」
夜蛾さんの問いに、彼女は無言で頷く。
九条…どっかで聞いた気が…。
「入れ」
カツカツカツと早足でこちらに来る。
一瞬、彼女と目が合った。
探るような目だった。そして、その目で全員を見渡す。
「……」
しばらくの間、ヒンヤリとした沈黙が流れた。
「…さ、自己紹介でもしようじゃないか。私は冥冥。好きに呼んでくれて構わないよ」
「夜蛾だ。お前の担任を務める」
「…コイツの担任の日下部だ。よろしく」と私を顎でさす。
「あ、庵歌姫です。よろしくね…」
「ジッ……」
「………」
え?
いや怖ー!!何その目!!怖い!!なんでだろう、なんかしたかな私!?
ダラダラ冷や汗を流しながら、視線を合わすまいと1m先の床を見つめる。
「…九条雪待、です。よろしく」
「あ、九条ってあの…」
九条家は確か、御三家ほどでは無いものの、それなりに格式の高い家だ。
そんな家の子がここに??
「どの?」
「へ?」間抜けな声が出る。
だって、まさか反応されるとは思っていなかった。
「あ、あの…呪術界で有名な九条家?」
「…まあ」
「九条、庵と仲良くしろよ」
夜蛾さんはそう言って教室を出ていった。
「私もお暇するよ」
「学生同士、水入らずってか」
冥さんと日下部さんも同じように教室を出ていく。
「……」
気まず……。
私がオロオロしている一方で、九条さんは教卓にもたれながら、物珍しそうに教室を眺めている。
「…す、好きな食べ物とか…ある?」
なんか会話をしようと、ベタな話題を振ってみた。
「あ?」
視線を向けられた。口調がきついだけで、反応はしてくれるのか。
「あー…焼き鳥、とか」
「あー美味しいよね」
「…ね、庵センパイってさ」
「え?う、うん」
「名前かっこいーね。歌姫」
「ありがと…」
なんだ、いい子じゃん…。
「歌上手そう」
「まあ、得意ではあるけど…」
「へぇ〜」
すると彼女は、これまでとは違って明るい表情を浮かべた。
「いつか聞かしてね、センパイ」
「ぐっっ……」
これは惚れる……。