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この小説に登場する人物・団体・事件等は、全て架空のものです。

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二次創作
スノードロップ、そしてマリーゴールドへ

#35


横から風を切る音が聞こえる。

走る。

ほんの少し前で、先輩の絹の髪がなびく。

視界の後ろ端に誰かが映る。



ダダダッダッダッダタタ…

校舎の前にある階段の少し手前で、先輩がドッと速度を落とした。ゴール。こちらを振り返る。

「2位、3位ぃ〜、4位で5位っと」へらっと笑いながら次々に追いついた俺たちを順位付けする。

「クソっ負けたー」
「九条先輩、やっぱ速いっす…」

「硝子も随分速いじゃん。まさかこのメンツで張り合えるとは」
先輩は純粋に驚いたような目を向ける。
「それ煽ってます?」
「いーや?笑」と、家入…さんの頭をわしゃわしゃやっている。
「やっぱ雪待先輩からは呼び捨てのがいいですねー」
「はは、ちゃん付けは気に入らなかったか」
「別に気に入らないとかじゃなくてー」

「な、久我センパイ速くねえ?」
「1年間、伊達に術師やってないですしね」
「尊敬します…ホント」
俺より背丈のある2人に言われてもな…と苦笑する。
「五条さんも夏油さんも十分速いでしょ笑」
「…五条じゃなくていーよ。悟」
「なんか、五条は他人行儀すぎて気持ち悪い」

「あー……じゃ…悟くん」
「ふっwwww」
悟くん呼びに、もう1人が声をおさえて笑っている。
「笑ってんじゃねーよっ」と、彼の頭を軽く小突いた。
「あ、敬語外れた」
「…あ、確かに」

九条先輩と出会ってから、俺の口調は自然と敬語になっていた。まあ少しくだけてはいるが。
タメ口ってなんか久しぶりだな…。

「私も、夏油さんはやめてください笑」
「傑くん?笑」
「傑くんwww」

「な、俺も傑くんって呼んでいい?w」
「いや、それはちょっと…」
「えーひど」
「いや笑ってるじゃん」
「あバレた?w」
「そりゃバレるよ」
「バレるのかー」
「そうだねー」

なんとも平和でテンポの良い会話に「んははは」と笑いがもれた。

彼らは自分たちを見てクスクスと笑っている俺を、不思議そうに見つめる。少しして、その状況が面白おかしくなったのか、2人も、こみ上げてくる子供のような笑い声を響かせた。

「おーい、3人ともー」
「笑ってねーで教室戻んぞー」

これまた不思議そうに俺たちを見る彼女らも、やっぱり何故か面白く感じてしまい、更に笑いがこみ上げてきた。
隣でも、さっきより大きくなった笑い声が聞こえる。


のどかな春の光が射し込むグラウンドに、しばらくの間、青年たちの笑い声がはじけていた。

作者メッセージ

部活で土日忙しくなってしまいました…。
早く冬休み来ないかなー

2024/12/07 22:25

Ariadne ID:≫1p5msoFl29r8c
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