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この小説に登場する人物・団体・事件等は、全て架空のものです。

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スノードロップ、そしてマリーゴールドへ

#28


「…お願いします」

「私の昇格を、認めてください」

今度はきちんと正座をして、深々と頭を下げる。

「…何故そこまで1級に拘るんだ?」

別にハッキリとした理由はない。ただの、

「ただの夢です」

子供じみた稚拙な夢だ。でもそれを本気で夢見ていた、幼い頃の自分に報いたかった。
それだけ。

「そうか」

「…そういえば言っていたな。幾分昔のことだが」

ああそうか。

私が子供の頃から、この人はずっとこの家にいて、私のそばにいた。

ある日突然、離れていってしまったが。

「まあ、ここまで言われればやむなしだな」

「…九条雪待、お前の昇格を認めよう」

「!!」

案外すんなり承諾するんだな…。

「ただし」

プライドの高いこの人の事だ。無条件で承諾する訳がなかった。

「失態をしでかすような真似をすれば、お前を九条家から完全に追放する。お前がこの条件を飲むのであれば良いだろう」

「…は…」

イカれてんのか…?この爺さん。

「2度も言わせるな。もし任務等で失敗をしたら、九条家の敷居を跨ぐことは今後一切許さん」

「…………」

要は、九条家当主である俺の顔に泥を塗るような真似をするな、という事だ。

なんと自己中心的な人間だろうか。そのうち家の人間に呪われて死ぬんじゃないか?

「…分かったよ、条件を飲む」

「さて、話は終わりか?」

「ああ。帰らせてもらうよ」

慣れない正座のせいで、少し痺れた足を出入り口へ進める。

「ときに雪待。お前、新入りを拾ったそうだな」

襖にかけた手が静止する。

「…そうだけど」

もう情報が回ってるのか。早いもんだ。

「[漢字]仲間[/漢字][ふりがな]失うもの[/ふりがな]が増えたな」

「アンタに言われる筋合いは無いね」

何とも言えない一抹の不安が心を過った。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

早く公式キャラを出したいのですがね……!!!

2024/11/03 20:56

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