- 閲覧前にご確認ください -

この小説に登場する人物・団体・事件等は、全て架空のものです。

文字サイズ変更

スノードロップ、そしてマリーゴールドへ

#20


ぼーっと外を眺める。
「……」
さっき見たモノが目に焼き付いていて、身体から力が抜けない。
対して先輩は静かに眠っている。
任務続きで疲労が溜まっているのだろう。
「…久我さんも、お疲れ様です。まだ経験浅いのに」
「ありがとう、ございます」
「まあ…」
藤波さんは1度言葉を区切り、次の言葉を探すように沈黙した。
「…なかなか慣れませんよね、こんな仕事」
「……そうですね」
嘘をつく。
慣れない?そんな訳ない。

だって俺は、
"元"殺し屋だから。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

「九条さん、着きましたよー」
藤波の声が聞こえる。
うっすらと目を開け、また閉じる。
「…寝る」
「いや寝ないでください」
「寝るなら寮で寝ましょうよ」
「何故に」
「普通に迷惑でしょ」
千寿から鋭いツッコミが入る。

「…あ、九条さん…」
「んー?」
大変申し上げにくいのですが…と、藤波が言う。
嫌な予感しかしない。
「…任務…入りましたね」
「…………」
「……九条先輩…」
「哀れみの目を向けるな、余計抉れる…」
「さ、切り替えて行きましょう九条さん!」
「じゃ、俺高専戻ってるんで。あ、ファイトです先輩」
「千寿ぅー!!ありがとお"ー!!」
「情緒どうなってんですか貴方」

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

寮に戻り、ある人に電話をかける。
「…あ、孔さん?」
「おお、久我か。聞いたぞ、呪術師になったってな」
なんだ、もう伝わってたのか。
「…はい。だから俺、殺し辞めます。…なんか急ですみません」
「いや謝んなくていい。……つっても正直、お前みたいな人材がいなくなんのは、かなり惜しいけどな」
「禪院…伏黒さんにも怒られますかね」
と苦笑する。
「大丈夫だろ。アイツお前に甘いし」
「あの人子供と妻いるでしょ」
孔さんが、ははっと短く笑う。
「ま、元気そうで良かったよ。伏黒には俺から言っておく。じゃあな」
「あざっした」
少しして電話を切る。
ポスッ
「…つっかれた〜」
このまま寝てもいいかな。
…いいか。
段々と瞼が重くなってくる中で、ふと思い出した。
「(あ)」

「(お面、車に置いてきた…)」

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

「藤波〜」
今日知ったばかりの名前を呼ぶ。
「任務嫌なんだけどー」
「私に言われましても…」
いやまあ誰に愚痴ったとて、任務の有無が変わるわけでは無い。が、その誰かに不満をぶちまけなければ、こんな仕事やってられん。
ダルーと両腕を投げ出すと、手に硬い感触がした。
「…ん?」
よく見れば、千寿にあげた狐面だ。
忘れてったのか置いてったのか知らないが、私は優しいから寮に戻ったら千寿の部屋に置いておこうと思う。
コレは[漢字]今[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]の千寿にはあった方がいい。
「ふぅ…」
ドアの方に、触れるか触れない程度に軽くもたれる。
何もする気が起きず、そこからはずっと、窓の外の景色に眼を注いでいた。

※ダブルクリック(2回タップ)してください

作者メッセージ

やっとこさ書けました。
テスト明けって忙しくて…。←作者が無能なだけ

2024/09/20 22:26

Ariadne ID:≫1p5msoFl29r8c
続きを執筆
小説を編集
/ 26

コメント
[2]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL