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この小説に登場する人物・団体・事件等は、全て架空のものです。

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スノードロップ、そしてマリーゴールドへ

#14


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聞き出すとは言ったものの、やはりいきなり知らない人に声をかけるのはハードルが高い。
まだ俺が小学生だった頃、親が宗教にのめり込み始めた。おかげでろくな学校生活を送っていない俺は、なんというか愛想がない。加えて、身長のせいか初対面でビビられることがよくある。
つまりこういうのは向いていない、が。
「(…やるっきゃないか)」
「あの、お聞きしたいことがあるんですが…」
「あァ?」
ヤンキーだ…。
「すいません」
「いや、謝んなくていいから。で何?こんな怪しい面着けてるやつと長々と話したくないんだけど」
それはそうだ。いくら後ろに着けてるとはいえ、俺だって怪しい面つけてる初対面の人と話すの嫌だ。
「…この集落って、なんでこんな神社多いんですか?」
今さっき気づいたがこの集落、墓も多い気がする。弱そうな呪霊が墓石にいっぱいくっ付いててちょっと気持ち悪いが。
「は?お前知らねえの?」
「昔っからキショい風習があんだよ、この集落。その風習のせいで、どんどん神社が増えたらしい」
「風習?」
「ああ。…知りたいなら話してやるけど」
このチャンスを逃すわけにはいかない。
「お願いします」
「…じゃあ場所変えるぞ。少し長くなる」
「え、どれくらいですか」
出来れば15分以内で頼む。
「まあ10分ありゃ十分だ」
「あざす」
え何この人めっちゃ良い人じゃん…。
ヤンキーとか思ってごめん。
いや見た目はヤンキーだけど。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

「さてと」
千寿と別れ、私の調査範囲に来たのだが。
「…これは、凄いな…」
こっち側は呪霊の気配がめっちゃくちゃ濃い。日本家屋のときの比じゃないな。
「(まあ原因はアレだろうね)」
気配の中心には本社と思しき神社が佇んでいる。
かなり目につく豪勢な造りをしていて、他の神社や家の造りと比べれば正直異質に見える。
「(取り敢えず入ってみるか)」

そしてまあまあな距離を歩き、やっと着いた…と思ったのも束の間。
「…………」
目の前に待ち構えるは蛇腹のように伸びた石階段。
一難去ってはまた一難とはこういうことかと思う。

「(クッソ〜…)」
嫌々足を踏み出す。
「しょうがないか…」
「入るでないぞ!!」
瞬間、背後から怒鳴り声が聞こえ、同時に服の裾をグンッと引っ張られた。
思わず振り返れば、息を荒くした老婆が立っている。
「入るでない!!呪われるぞ!!」
「(最悪だ…)」
面倒そうな奴に捕まったな…。

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作者メッセージ

ちょっといつもより短いかもです。

2024/08/27 21:20

Ariadne ID:≫1p5msoFl29r8c
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