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立原の妹、猟犬に溺愛されます。

#17

十五話

●●side
私は切れた息を整えもせず、探偵社のドアを三回ノックした。

握りしめた書類を再度確認し、ニヤリと淡い笑みを浮かべる。

そう、これは先日朧が持って帰ってきた敵組織についての用紙の要点と、首領のエドヴァルド・ライネと云う人物についてを纏めた物だ。

谷崎「はい、何方です[打消し]   [/打消し]って●●ちゃん!?なンでそんなにボロボロ…」

●●「探偵社と猟犬の勝ちです!!知らんけど!!!」

私は谷崎さんの言葉を遮り、淡い笑みを浮かべた儘谷崎さんの顔を見た。

尚、谷崎さんが私を「●●ちゃん」と呼ぶのは、●●が探偵社に報告をしに来たときに取り次いで報告を聞いてくれるのが谷崎だからである。

簡単に云うと、仲良くなったから。

まあ、今はそんなこと如何でも善い。

●●「組織の構成、首領について、その異能、襲撃日時が判っちゃいましたぁ~っ!」

補足。此の時の私のテンションが異常に高いのは、前々から徹夜が続いている為である。

大丈夫、仮眠を取ればすぐに通常運転に戻る。←

谷崎「えッ、でも如何して判ったの?」

●●「此のヒト。私の狐に後をつけさせたんです。此の子が情報収集を」

そう云い、今度は朧に笑みを向けて背中をひと撫で、二撫でと撫でてやった。

谷崎「へぇ!凄いなぁ」

谷崎さんが驚いたように目を見開いた。

●●「あ、其れで今日は谷崎さんから皆さんに報告、ではなくて、私から皆さんに話すという形で報告したいのですが…」

谷崎「ああ、其の方が善いと思う。判りやすいからね」

そう云いながら、谷崎さんは私を中に通した。

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2024/08/03 21:31

翡翠 ID:≫4pMLygatNXo7c
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