二次創作
先生、助けに来たで
「…あった、これや」
ゴクリと生唾を飲み、ゾムは手を伸ばす。緑色に輝いた"それ"は、何事も見通せるかのように透き通っていた。
「取ったぜ、"封印の水晶"!!」
高らかに宣言しながら振り返る。しかし、そこには…[漢字]誰もいなかった[/漢字][ふりがな]・・・・・・・[/ふりがな]。
「え…みんなどこ行ったん?」
心のなかに墨を垂らしたいかのように、不安がどんどん広がっていく。ゾムは慌てて部屋を出た。…それが、間違いだった。
「ゾム〜〜後はお前だけだァ〜〜〜!!!」
「ッ!!先s」
横から猿山が現れる。あまりに突然の出来事に、ゾムの体は動かなかった。
[大文字]ザシュッ!![/大文字]
「がっ…せんせ…」
崩れ落ちる体。手を伸ばすも、彼の手は何も掴むことはなかった。そのまま、ゾムの意識は暗闇の中へと落ちていく…
「…はぁ、はぁ…ゾム…みんな…ごめん、ごめんなぁ…」
残ったのは、[漢字]生徒思いの[/漢字][ふりがな]鬼となった[/ふりがな]先生だけ。
[中央寄せ]―猿山が鬼になるまで、残り二時間三十分―[/中央寄せ]
(どこや、ここ…?)
緑色のパーカーを着た少年は目を覚ます。何やら小屋のようなものの中に閉じ込められているようだ。
「あ、"繧セ繧ウ�"…起きたんか」
青い髪の少年が声を掛ける。その声を聞き、金髪の少年も駆け寄った。
「"繧セ繧ウ�"!お前もやられたんか、猿ゥに…」
「"繧?�繝"…てことは、やっぱりお前たちも…」
そこへ、天と書かれた服を着た少年とその兄、赤い制服を着た少年もやってきた。
「全員やられたんや…」
"天"の少年が悔しげに呟く。もう、猿山は助けられない。そう、現実を突きつけられたような気がした。
「まったく…情けねぇな、揃いも揃って殺されるなんて」
「「?!」」
突然、小屋の外に人影が現れる。が、暗くて顔は見えない。しかし、刑事をやっているからか、夜も目が利くあの人物は、そこにいるのは誰かわかったようだ。
「"戌亥"…?!」
「戌亥って…確か兄さんがよく話してた同級生?」
弟の言葉に頷く刑事。戌亥はまっすぐに小屋へ近づく。
「ったく…俺は猿山がどうなろうと知ったこっちゃない。だが…あいつが鬼になると、"桃瀬"が悲しむからな。お前らに死なれちゃ困るんだよ」
「僕ですか??」
赤い制服の少年が反応する。たしかに、彼の名字は桃瀬だが…
「ちげぇよ、"薫"のほうだ」
「ということは、桃瀬先生…?」
「そっか!戌亥、"桃瀬が好き"って言ってたもんな!!」
と言ってから、あっと口を塞ぐ元同級生。戌亥は深いため息を吐くと、「昔の話だ。」と吐き捨てた。そして、小屋の鍵を開ける。
「この中は"黄泉の国"…午前五時を過ぎてもここにいたら、あの世から帰れなくなるからな」
慌てて全員が小屋を出る。戌亥は黙ってそれを見ていた。
全員が出終えた頃には、戌亥の姿はどこにもなかった。
「戌亥、どこに行っちゃったんだろ」
「わからないけど…まずは猿山を助けるのが先やと思うで、兄さん」
「そうだ、今何時や?!」
ウツの言葉に、絵斗がサッと時計を見る。
「午前四時…あと残り、一時間だ…」
「やばいやん?はよい行かんと…」
「ゾム君、水晶は持ってるかい?」
「あぁ、持ってるぜ!」
全員が頷きあう。あとは猿山にこれを当て、偶像を破壊するだけだ。
「行くよ、みんな![大文字]オンマイウェイ!![/大文字]」
[中央寄せ]―猿山が鬼になるまで、残り一時間―[/中央寄せ]
続く…
ゴクリと生唾を飲み、ゾムは手を伸ばす。緑色に輝いた"それ"は、何事も見通せるかのように透き通っていた。
「取ったぜ、"封印の水晶"!!」
高らかに宣言しながら振り返る。しかし、そこには…[漢字]誰もいなかった[/漢字][ふりがな]・・・・・・・[/ふりがな]。
「え…みんなどこ行ったん?」
心のなかに墨を垂らしたいかのように、不安がどんどん広がっていく。ゾムは慌てて部屋を出た。…それが、間違いだった。
「ゾム〜〜後はお前だけだァ〜〜〜!!!」
「ッ!!先s」
横から猿山が現れる。あまりに突然の出来事に、ゾムの体は動かなかった。
[大文字]ザシュッ!![/大文字]
「がっ…せんせ…」
崩れ落ちる体。手を伸ばすも、彼の手は何も掴むことはなかった。そのまま、ゾムの意識は暗闇の中へと落ちていく…
「…はぁ、はぁ…ゾム…みんな…ごめん、ごめんなぁ…」
残ったのは、[漢字]生徒思いの[/漢字][ふりがな]鬼となった[/ふりがな]先生だけ。
[中央寄せ]―猿山が鬼になるまで、残り二時間三十分―[/中央寄せ]
(どこや、ここ…?)
緑色のパーカーを着た少年は目を覚ます。何やら小屋のようなものの中に閉じ込められているようだ。
「あ、"繧セ繧ウ�"…起きたんか」
青い髪の少年が声を掛ける。その声を聞き、金髪の少年も駆け寄った。
「"繧セ繧ウ�"!お前もやられたんか、猿ゥに…」
「"繧?�繝"…てことは、やっぱりお前たちも…」
そこへ、天と書かれた服を着た少年とその兄、赤い制服を着た少年もやってきた。
「全員やられたんや…」
"天"の少年が悔しげに呟く。もう、猿山は助けられない。そう、現実を突きつけられたような気がした。
「まったく…情けねぇな、揃いも揃って殺されるなんて」
「「?!」」
突然、小屋の外に人影が現れる。が、暗くて顔は見えない。しかし、刑事をやっているからか、夜も目が利くあの人物は、そこにいるのは誰かわかったようだ。
「"戌亥"…?!」
「戌亥って…確か兄さんがよく話してた同級生?」
弟の言葉に頷く刑事。戌亥はまっすぐに小屋へ近づく。
「ったく…俺は猿山がどうなろうと知ったこっちゃない。だが…あいつが鬼になると、"桃瀬"が悲しむからな。お前らに死なれちゃ困るんだよ」
「僕ですか??」
赤い制服の少年が反応する。たしかに、彼の名字は桃瀬だが…
「ちげぇよ、"薫"のほうだ」
「ということは、桃瀬先生…?」
「そっか!戌亥、"桃瀬が好き"って言ってたもんな!!」
と言ってから、あっと口を塞ぐ元同級生。戌亥は深いため息を吐くと、「昔の話だ。」と吐き捨てた。そして、小屋の鍵を開ける。
「この中は"黄泉の国"…午前五時を過ぎてもここにいたら、あの世から帰れなくなるからな」
慌てて全員が小屋を出る。戌亥は黙ってそれを見ていた。
全員が出終えた頃には、戌亥の姿はどこにもなかった。
「戌亥、どこに行っちゃったんだろ」
「わからないけど…まずは猿山を助けるのが先やと思うで、兄さん」
「そうだ、今何時や?!」
ウツの言葉に、絵斗がサッと時計を見る。
「午前四時…あと残り、一時間だ…」
「やばいやん?はよい行かんと…」
「ゾム君、水晶は持ってるかい?」
「あぁ、持ってるぜ!」
全員が頷きあう。あとは猿山にこれを当て、偶像を破壊するだけだ。
「行くよ、みんな![大文字]オンマイウェイ!![/大文字]」
[中央寄せ]―猿山が鬼になるまで、残り一時間―[/中央寄せ]
続く…