A.ヒーロー? Q.いいえ、探偵よ
高校生活2日目 朝
また朝早くに登校した○○は職員室に入り、ある人物の横へ行く
『相澤くん、おはよう』
「敬語、おはよう」
『相澤くん、甘いのは好きかしら?』
「嫌いじゃない」
『そう、シュークリーム食べないかしら』
相澤は合理的主義のため基本食事は手早く済ますことに徹しておりほっておくとゼリー飲料で1日を終えてしまうことも多々ありそうだ。
だから、そんな彼にと、までは行かないがシュークリームを差し出す
「....高いやつじゃねぇか。なんのつもりだ」
『....失礼ね、上げただけじゃない。高級品を1人が寂しいから2人で食べるってなっただけよ』
その人選選びが俺か....と相澤は思った。
『シュークリームって美味しいわよね。高級だと尚』
まぁ、ショートケーキが1番だけれどもね。彼女はそう続ける。
そう、彼女は正真正銘甘い物好きである。
「.......なぁ、これ貰いもんか(最近まで中学生だった奴が高級もん買えるか?)」
『変なところで鋭いわね、そうよ』
貰い物なのに自分が食べていいのか......と思った。
それを察したように
『勝手に送られてきたから食べていいわよ(ホークスだと言うことは言わないでおこう)』
「......そうか、ありがとう」
そう言うと○○の頭を雑に撫でた。
このあと一部始終を見ていた教師陣に相澤はいろいろ言われるのであった(主にマイクとミッドナイトから)
おそらくみんなが心の中で「普通だ」とつぶやいたであろうプレゼントマイクの英語の授業などの午前の授業を終えて、現在はランチタイム
クックヒーローランチラッシュのご飯が食べられる学食は人で大いに賑わっていた
彼の作る料理が安価で食べられることを考えれば当然と言えるだろう
ランチラッシュのご飯は絶品で大好きだが、私は持参している
(今度は学食も食べようかしら)
と1人で計画を立てて、どこに座ろうかと思い視線を泳がすと、紫に近い青色の髪が視界に入る。
○○の中で何か決まった。そうなれば行動なるべし
『隣、いいかしら?』
そういうと、少しビクつく目の前の男
「....どうぞ」
『ありがとう』
席に座ると、
『あなた名前は?』
知っている。あの個性を持ちながら、非合理的な試験で落とされてしまった普通科の、心操人使くん
「心操人使」
『私は●●○○。心操くんは甘いもの好きかしら?』
「嫌いじゃないけど.....」
『そう。』
そう言うと、自分のお弁当箱を取り出し開けて、ショートケーキを一口分取り、上げる。
急に口にフォークが突っ込まれ、心操は何が何だかわからなかった。
『一口あげるわ。お隣記念として』
お隣記念ってなんだよそう思った心操だったが、それより気になることがあった。
「お前、弁当箱にショートケーキ詰めてんの...?」
『ん?あぁ、そうよ。私のお昼、今度はデザートにしよと思ってるわ』
デザートが普通だろそう思ったが口には出さない心操
「てか、初対面の俺と間接キスするぐらい尻軽?」
俺が使ったフォークを自分のショートケーキへ刺し、食べている●●へ言う
『あら、失礼な、尻軽だなんて。フレンドリーと言ってちょうだい』
「フレンドリーの域余裕で超えてるだろ」
『ふふっ、ところで心操くんは普通科かしら?』
「....まぁ」
『個性は?』
「お前は」
『秘密』
「なんでだよ」
『だって心操の個性だったら、ヒーロー科に上がってきそうじゃない』
「...はっ、個性って....」
『ごめんなさいね、本当は個性、知ってるの』
じゃあなんで俺に話しかけてきた、とでも言わん顔をしている。
『あなたの個性、気になったから』
「は....俺の個性が...?」
『えぇ、あの試験ではあなたの個性じゃとてもじゃないけど、困難だった。でもね、あなたの個性は充分活かせるのよ』
『《洗脳》、その個性は一見言えば敵向き』
「っ.....はは、知ってる」
『でも私は、
ヒーロー向きだと思ってるわ
』
「は.....俺の個性がヒーロー向き....?」
『そう、洗脳なんて初見殺しの技じゃない。きっと磨けばもっと成長する』
私はそう信じてるわよ、その言葉だけを置いて○○は去った。
「(●●○○.....変なやつ)」
そうは思ったけど心の中にしまっておくのが心操だった
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