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彼女募集したらクラス1の美人がやってきて昔男みたいな幼馴染だった件

#4

始業式後編

クラスの座席表を見る。
すると、隣の席が清水葵だったのだ。
・・・もしかしたら、葵かもしれない・・・
そんな期待を持っていた。

「お前、清水葵の隣じゃねえか。良かったな。
 清水は優しいし、転校生のお前にも優しくしてくれるだろうし、
 安心しろ。」
「うん...」

俺の頭の中は葵のことでいっぱいだった。

「どうした?」
「いや、何も」
「おい、教えてくれたっていいじゃねえかよ」
「いや、光源は清水さんの隣が良かったとか言わないんだな」
「あー。俺はこう見えて彼女いるからさ、
 あんま他の女に興味はないっていうか。あと、伊織でいいよ。」
「そうなんだ。あの、その、光...伊織」
「ははっ。やっぱ田舎者は面白いなー」
「またそれかよ...」
「ごめんごめん。そろそろ教室入るぞー」

俺はさっき出会ったばかりだというのに伊織と下の名前でよんだり、
何度も同じ下りをしたり、もう仲良くなった。
俺は、素直に伊織が話しかけてくれたことに感謝していた。
・・・もし、伊織が話しかけてこななかったら...・・・
そんなことを考えるのはやめ、席についた。


・・・


俺が席につくと、色々なところから視線がとんでくる。

「あいつ、誰だよ?」
「なんか、さえないねー」

ボソボソよ陰口を言っているの聞こえ、また緊張してしまう。
そんな中、1人の女がクラスに入ってきた。
清水葵だ。
彼女が教室に入ると、全員の視線がそちらにいく。
そして、俺も見た。その瞬間、葵かもしれないという希望は消えてしまった。
・・・葵がこんなに美人なわけがない・・・
そんなことを考えている間に、清水さんの周りに大勢の人が群がっていた。

「俺の名前は...」
「私は...っていうの、よろしく!」
「私はね、私はね!」

清水さんと仲良くなろうと、多くの人が喋りかけに行くものの、
清水さんからは、冷たい言葉が帰ってくる。

「始業式早々うるさいですよ。もうすぐ時間なのだから、
 席についたらどうですか?
 あと、転校生らしき人の陰口を言っているのも聞こえていましたよ。
 私、そういう人得意じゃないので」

言葉を聞いている限りクール系の人なのだとわかった。
俺は、清水さんが俺のことをかばってくれていることに驚いた。
・・・もしかしたら、葵じゃ...?・・・
ただ、見た目からはどうしても想像できない。
すると、清水さんが俺に声をかけてくる。

「あなたは今年この高校に引っ越してきたのですか?」

少し驚いたが普通に返答した。

「はい、田舎から3月に引っ越してきました。」
「そうなんですね。何かわからないことがあれば、私に聞いてくださいね」
「はい...」

俺はこの話し方で葵ではないと確信し、少し変な返事になってしまったが、
向こうはきずいてなさそうだ。
話している間は気づかなかったが、周りから視線を感じた。
・・・怖い...・・・


・・・


始業式だということもあり、授業も早く終わった。

「おい、春希、初日から清水葵と話せるなんて良かったな」
「心配してくれたのかな?」
「まあそんなところだろう」
「そういえば、清水さんと話したあとめっちゃ視線を感じたんだけど...」
「そりゃ人気者なんだから羨ましがられてるんだよ。
 でも、清水さんと話せたことで、少しみんなに認められたと思うぜ」
「なら、良かった」

こうして俺の始業式の1日は終わった。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

今話も結構長くかきました!
気に入れば、いいねやコメントをしてほしいです!
待ってます!

2024/07/05 21:52

kosui ID:≫.pRkvvG66Oyd6
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