千颯視点
ｌ「おはようございます。昨日はよく寝れましたか？」
千「いや....あんまり...w」
部屋が豪華すぎて庶民の俺からしたら
まったく慣れなくて一睡もできなかった。
だから昨日の疲れもあまりとれていない。
ｌ「まぁ、のちに慣れると思うので大丈夫ですよ。」
千「はい..！！頑張ってこの生活に慣れていくので、まだまだなところもありますが、よろしくお願い致します！」
ｌ「こちらこそ、よろしくお願い致します。」
L「そして昨日話させていただいた、仕事の内容について説明致しますね。」
千「ああ、はい..！！どんな仕事なんですか？」
ｌ「主に魔王様の世話などですね。それからたまに庭などの掃除です。」
千「魔王様の世話？例えばどんな感じですか？」
ｌ「お部屋にお飲み物などのご飲食を持って行ったり、魔王様のお仕事を少しお手伝いなどの仕事ですね。」
千「な、なるほど、、？じゃあ庭の掃除はどうすればいいんですか？」
ｌ「雑草を抜いたり、花を植えたり、木の枝を切ったりします。」
ｌ「ですがこの仕事は年に一回か二回くらいしかしないのでご安心を。」
ｌ「とりあえず今日は魔王様の世話をお願いします。くれぐれも失礼のないように。」
千「はい！頑張ります！」
気合をいれ、足を踏み出した。
千「えっ...と、部屋ってここだよね...？」
ドアの時点で豪華なのがわかる。やっぱ魔王様の部屋はすごい。
千「し、失礼しまーす...？」
ガチャ
魔「あぁ、例の転生者か。..そういえば名前を聞いてなかったな。名前は？」
千「えっと、千颯(ちはや)って言います！」
魔「…千颯か。いい名前だな。」
千「ふふｗありがと。そんな魔王様のお名前は？」
ギ「俺か？俺はギヒフル。」
千「ギヒフルね！これからよろしくね！」
ギ「....俺と関わりたいと思ってくれるのはうれしい。だが、俺はお前と関わる気はこれっぽっちもない。」
ギ「だから俺から離れてくれ。あと俺の部屋には仕事以外で来ないでくれ。」
千「な、なんで...？俺、嫌われることしちゃったっけ...だったら本当ごめん。だけど...せめて理由くらいは..。」
ギ「それは...言えない。いや、言いたくないという方が正しいか。」
千「...だったら無理に言わなくてもいいけど..。でｍ」
ギ「もうこれ以上話しかけないでくれ...！！！！！！」
千「...！！ごめん..。迷惑だったよね..！ｗてかこの口調もウザいよね....！ｗ
ごめんなさい..さっさと掃除終わらせたら出るから安心してください。ﾆｺｯ」

数十分後...
千「....それじゃあ失礼いたしました。」
ギ「....。」

ガチャという、無機質な音が耳を伝う。
千「.....。」
なんでなんだろうか。
なんで自分を避けるのだろうか。
千「..やっぱ俺のこと気に入らなかったのかな..ｗまぁ、そうだよね..ｗ」
千「こんなやつのことなんて...ｗ」
無理やり笑って。
人に見られないように、声を殺しながら嗚咽を漏らした。

？『あぁ、なぁんだ。別に心配しなくても大丈夫か。このまま...。このまま進めば、きっといい未来が..。』