【外伝】陽猫陰鼠
さて、あの猫に近づくか。
今のオレは完全な『ネズミ』
少し足に力を入れるだけで飛ぶように移動できる。
鼠の筋力、思ったよりもスゲェんだぜ。
そしてこの猫……言っちゃ悪いと思うが、汚い…
元々は白い毛並みだと思うが、汚れすぎて黒猫みたいに見えちまう。
なんというか……可哀想だな……。
まあいい、こいつはどうせ野垂れ死ぬ。
だったら、オレの養分になってくれたほうが、そのまま野垂れ死ぬより少しは良いことだ。
これを確か…S…D……何だっけな? 思い出せね〜な…。
そうこうしているうちに腹がメチャメチャに鳴り騒いでる。
急いでオレはネズミの毛深い手で猫を持ち上げた。
そして、口に運ぼうとした瞬間だった。
「ちょ…ちょっとなんで食べようとしてんの!?」
猫から女の声が聞こえた……ウソだろ……?
…とりあえず話しかけてみるか。
「お前…喋れるのか?」
そしたら、やっぱりさっきと同じ女の声が聞こえた。
「喋れるけど……あなたは何なの?」
この猫……やっぱり[太字]喋る[/太字]ぞッ!
猫が喋るのは童話だけの話だと思い込んでいたが、現実にもいるなんて…不思議な話だぜ…。[小文字]オレが言えることじゃないと思うが…[/小文字]
そういえばネズミに変身してたままだった……まずは変身を解除しよう。
こうして、いつもの体に戻る。
「オレは石狩仁鼠。で、アンタは何者だ?」
とにかく、この猫のことも気になる。
「私は……」
名前を言おうとした猫だったが、言ってはいけないことを言いかけてしまったように、言葉を詰まらせている。。
そしたら突然、猫はなにかを思い出したのか。
「……申し訳ないけど……どこか、路地裏でもいいから、人目のつかない場所に連れて行ってくれない?」
この猫はそう言ったあと、オレの頭の上に飛び乗った。
……もしかして、このオレを[太字]タクシー代わり[/太字]に使う気か?
少しだけ腹が立つが、しょうがない。
この猫がメチャメチャに気になる……!
そして、路地裏に行こうとしたオレだったが、少しだけ違和感があった。
何でかっていうと、左の方向から聞こえるんだ……[太字]大勢の人間がこちらに走ってくる音[/太字]が…。
オレは生まれつき[太字]耳が良い[/太字]。聴力は人の2倍以上ある。
……段々と音が近づいてきている…!
明らかに普通じゃない! オレは全速力で路地裏を目指して走り出した!
何が起きてるのか、チラリと後ろを見てみる。
そこには…
8人ぐらいの黒いスーツの男がオレを目掛けて追いかけて来ていた!!
…何が起こっているんだ!?
まさか…警察か!? …確かに犯罪は数え切れないほどやってきたが、服からして警察には見えない…。
ということは、この猫と何か関係が…? しかし…こいつの事情を知らないからなんとも言えない…。
もう少しだ…もう少しで……路地裏に…
そして、オレは路地裏につながる曲がり角に滑り込んだ。
やっと着いた…。どうにかアイツらも撒けたようだ…。
頭に乗っていた猫は、周りを見渡すと音を立てずに飛び降りた。
「……まさか……ここまで来るなんて」
この猫はそう呟いた。やっぱり何かを知っているようだ。
とりあえず、一番気になる疑問をぶつけた。
「あの男たちはいったい何なんだ?」
猫を冷たい口ぶりで衝撃的なことを言った!
今のオレは完全な『ネズミ』
少し足に力を入れるだけで飛ぶように移動できる。
鼠の筋力、思ったよりもスゲェんだぜ。
そしてこの猫……言っちゃ悪いと思うが、汚い…
元々は白い毛並みだと思うが、汚れすぎて黒猫みたいに見えちまう。
なんというか……可哀想だな……。
まあいい、こいつはどうせ野垂れ死ぬ。
だったら、オレの養分になってくれたほうが、そのまま野垂れ死ぬより少しは良いことだ。
これを確か…S…D……何だっけな? 思い出せね〜な…。
そうこうしているうちに腹がメチャメチャに鳴り騒いでる。
急いでオレはネズミの毛深い手で猫を持ち上げた。
そして、口に運ぼうとした瞬間だった。
「ちょ…ちょっとなんで食べようとしてんの!?」
猫から女の声が聞こえた……ウソだろ……?
…とりあえず話しかけてみるか。
「お前…喋れるのか?」
そしたら、やっぱりさっきと同じ女の声が聞こえた。
「喋れるけど……あなたは何なの?」
この猫……やっぱり[太字]喋る[/太字]ぞッ!
猫が喋るのは童話だけの話だと思い込んでいたが、現実にもいるなんて…不思議な話だぜ…。[小文字]オレが言えることじゃないと思うが…[/小文字]
そういえばネズミに変身してたままだった……まずは変身を解除しよう。
こうして、いつもの体に戻る。
「オレは石狩仁鼠。で、アンタは何者だ?」
とにかく、この猫のことも気になる。
「私は……」
名前を言おうとした猫だったが、言ってはいけないことを言いかけてしまったように、言葉を詰まらせている。。
そしたら突然、猫はなにかを思い出したのか。
「……申し訳ないけど……どこか、路地裏でもいいから、人目のつかない場所に連れて行ってくれない?」
この猫はそう言ったあと、オレの頭の上に飛び乗った。
……もしかして、このオレを[太字]タクシー代わり[/太字]に使う気か?
少しだけ腹が立つが、しょうがない。
この猫がメチャメチャに気になる……!
そして、路地裏に行こうとしたオレだったが、少しだけ違和感があった。
何でかっていうと、左の方向から聞こえるんだ……[太字]大勢の人間がこちらに走ってくる音[/太字]が…。
オレは生まれつき[太字]耳が良い[/太字]。聴力は人の2倍以上ある。
……段々と音が近づいてきている…!
明らかに普通じゃない! オレは全速力で路地裏を目指して走り出した!
何が起きてるのか、チラリと後ろを見てみる。
そこには…
8人ぐらいの黒いスーツの男がオレを目掛けて追いかけて来ていた!!
…何が起こっているんだ!?
まさか…警察か!? …確かに犯罪は数え切れないほどやってきたが、服からして警察には見えない…。
ということは、この猫と何か関係が…? しかし…こいつの事情を知らないからなんとも言えない…。
もう少しだ…もう少しで……路地裏に…
そして、オレは路地裏につながる曲がり角に滑り込んだ。
やっと着いた…。どうにかアイツらも撒けたようだ…。
頭に乗っていた猫は、周りを見渡すと音を立てずに飛び降りた。
「……まさか……ここまで来るなんて」
この猫はそう呟いた。やっぱり何かを知っているようだ。
とりあえず、一番気になる疑問をぶつけた。
「あの男たちはいったい何なんだ?」
猫を冷たい口ぶりで衝撃的なことを言った!
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