‐RAY‐ 『短編集』
それは、レイが『トワイライト』本部に来て、一週間ほど立った頃の話だった。
「____お願い!!この俺に力を貸してください!!!」
ここは、情報ボス、ルーザの自室であった。軽薄な性格の割に整理整頓され、彼の気配りの良さが感じれる。
その部屋の中、当の本人のルーザが二人に向かって土下座をしていた。
「いや、突然呼び出してどうしたんだよ……。」
呆れるのはレイ。平々凡々な容姿なここ最近狙撃ボスになった者だ。
「ルーザさんなら、よくあることですよ。」
落ち着いた調子で語るはフィルア。近距離ボスを勤める少年であった。
本当に唐突にこの二人がルーザに呼び出されたのだ。何故、他メンバーでは無く自分たちなのか。フィルアとレイの共通点を上げるとするなら、戦闘が得意ぐらいかもしれない。
「いやぁ、語ると長くなるんだけどよー。とりあえず、そこら辺に座ってよく聞け。」
二人はルーザの言う事に従い、壁に寄りかかったり、床に座り込んだ。
「まず!ことの発端は一ヶ月前。俺の親友二十三号の友達の兄貴の友達が___」
「すまん。もう意味がわからない。」
流石、『トワイライト』。全くもって理解が出来ない。レイは初っ端からげんなりする。
「いちいち、ルーザさんの言動にツッコんでいたら、キリがありませんよ。さ、ルーザさん続けて。」
フィルアがなんてことないようにスルーした。
「なんか侮辱された気がすっけど、進めるぜ〜。で、その友達が合コンが好きでよ?何度か主催で開いてるんだ。今日もその予定だったんだけど、俺の親友二十三号を含め、参加者男性陣が来れなくなったらしいんだ。親友との関係を終わらせないためにも!俺は代理の数合わせで参加することにした!でも、二人だけじゃぁ、間に合わねぇじゃん? そこで____」
一度言葉を区切り、二人にキラキラとした目を向ける。
「お前らにも参加させようって!」
「嫌だ。」 「断らせてもらっても良いですか?」
二人は同時に答えた。
「なんでだよ〜!ちょっとぐらい良いじゃんかよ〜!!」
ルーザが子供のように頬を膨らませる。
「ちなみに、親友二十三号の友達の兄貴の友達とは会ったことあんのか?」
「今日が初対面だぜ!!」
ルーザは楽しそうにグットポーズした。
もうツッコミとか呆れとか通り越してきてしまっている。
「逆になんで行けると思ったんだよ!?普通に嫌だよ!見ず知らずのヤツラと話すなんて!」
レイが大声を出し反論するが、対してルーザは肩をすくめた。
「いーや、これも立派な練習だぜ?この職業をやっていくなかで、こんな機会などいくらでもあるからな。」
「お、思ったよりまともな正論……!?」
真正面から論破され、レイは言葉を濁す。
「それになぁ、やっぱりな〜。レイってさー、面倒見が良いからさ〜。やってくれると思ったんだけど、そーんな拒絶するなら、フィルアと俺とデシジョンを男装させて、行ってやろうかな……。」
僅かにルーザは寂しそうな顔で告げる。レイはわなわなと手を震わせた。
「…ルーザ。俺って面倒見良いかな?」
「すっごく良いと思うぜ!!だからこそ頼んでんだ!」
レイは息を大きく吸い込む。
「____もう!しょうがないなぁ!!行ってやろうかな!!!」
レイはあまり見せない満面の笑みを見せた。
隣でフィルアが呆れたように「まんまとルーザさんの話術に嵌められてますよ…」と言ったが、レイには一切聞こえなかった。またルーザが小声で「ちょろいな…」と呟いた気がしたが、気のせいだろう。
「じゃ!レイは参加な!!フィルアはどする???」
フィルアは困ったように口に手を当てた。
「…確かに、これからの任務の練習と思えば言ってもいいですね。でも俺は年齢的に大丈夫なんですか?」
「へーきへーき!!!フィルアって落ち着いてるから年齢ぐらい、いくらでも誤魔化せるぜ!!」
ルーザが歯を見せながら笑い、フィルアは沈黙する。
よって『トワイライト』男性陣。
合コン参加が確定した。
その頃、他メンバーは____?
「____お願い!!この俺に力を貸してください!!!」
ここは、情報ボス、ルーザの自室であった。軽薄な性格の割に整理整頓され、彼の気配りの良さが感じれる。
その部屋の中、当の本人のルーザが二人に向かって土下座をしていた。
「いや、突然呼び出してどうしたんだよ……。」
呆れるのはレイ。平々凡々な容姿なここ最近狙撃ボスになった者だ。
「ルーザさんなら、よくあることですよ。」
落ち着いた調子で語るはフィルア。近距離ボスを勤める少年であった。
本当に唐突にこの二人がルーザに呼び出されたのだ。何故、他メンバーでは無く自分たちなのか。フィルアとレイの共通点を上げるとするなら、戦闘が得意ぐらいかもしれない。
「いやぁ、語ると長くなるんだけどよー。とりあえず、そこら辺に座ってよく聞け。」
二人はルーザの言う事に従い、壁に寄りかかったり、床に座り込んだ。
「まず!ことの発端は一ヶ月前。俺の親友二十三号の友達の兄貴の友達が___」
「すまん。もう意味がわからない。」
流石、『トワイライト』。全くもって理解が出来ない。レイは初っ端からげんなりする。
「いちいち、ルーザさんの言動にツッコんでいたら、キリがありませんよ。さ、ルーザさん続けて。」
フィルアがなんてことないようにスルーした。
「なんか侮辱された気がすっけど、進めるぜ〜。で、その友達が合コンが好きでよ?何度か主催で開いてるんだ。今日もその予定だったんだけど、俺の親友二十三号を含め、参加者男性陣が来れなくなったらしいんだ。親友との関係を終わらせないためにも!俺は代理の数合わせで参加することにした!でも、二人だけじゃぁ、間に合わねぇじゃん? そこで____」
一度言葉を区切り、二人にキラキラとした目を向ける。
「お前らにも参加させようって!」
「嫌だ。」 「断らせてもらっても良いですか?」
二人は同時に答えた。
「なんでだよ〜!ちょっとぐらい良いじゃんかよ〜!!」
ルーザが子供のように頬を膨らませる。
「ちなみに、親友二十三号の友達の兄貴の友達とは会ったことあんのか?」
「今日が初対面だぜ!!」
ルーザは楽しそうにグットポーズした。
もうツッコミとか呆れとか通り越してきてしまっている。
「逆になんで行けると思ったんだよ!?普通に嫌だよ!見ず知らずのヤツラと話すなんて!」
レイが大声を出し反論するが、対してルーザは肩をすくめた。
「いーや、これも立派な練習だぜ?この職業をやっていくなかで、こんな機会などいくらでもあるからな。」
「お、思ったよりまともな正論……!?」
真正面から論破され、レイは言葉を濁す。
「それになぁ、やっぱりな〜。レイってさー、面倒見が良いからさ〜。やってくれると思ったんだけど、そーんな拒絶するなら、フィルアと俺とデシジョンを男装させて、行ってやろうかな……。」
僅かにルーザは寂しそうな顔で告げる。レイはわなわなと手を震わせた。
「…ルーザ。俺って面倒見良いかな?」
「すっごく良いと思うぜ!!だからこそ頼んでんだ!」
レイは息を大きく吸い込む。
「____もう!しょうがないなぁ!!行ってやろうかな!!!」
レイはあまり見せない満面の笑みを見せた。
隣でフィルアが呆れたように「まんまとルーザさんの話術に嵌められてますよ…」と言ったが、レイには一切聞こえなかった。またルーザが小声で「ちょろいな…」と呟いた気がしたが、気のせいだろう。
「じゃ!レイは参加な!!フィルアはどする???」
フィルアは困ったように口に手を当てた。
「…確かに、これからの任務の練習と思えば言ってもいいですね。でも俺は年齢的に大丈夫なんですか?」
「へーきへーき!!!フィルアって落ち着いてるから年齢ぐらい、いくらでも誤魔化せるぜ!!」
ルーザが歯を見せながら笑い、フィルアは沈黙する。
よって『トワイライト』男性陣。
合コン参加が確定した。
その頃、他メンバーは____?
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