青空を引き裂いた
人影がよく見える場所…丘の上の公園に向かうと、
生気を失い、だらんと手足をぶらぶらさせている人が亀裂の中に吸い込まれている異様な光景が見えた。
「え…?」
私は絶句した。こんなもの実在するなんて知り得なかったから。そして実在して良いはずもないから。
吸い込まれる人の中に見覚えのある人影が見えた。
惨殺されたはずの阿久津愛良だった。
体は青白く、本来体の中にあるべき臓物がはみ出ており狂気も覚えた。
「?!」
その後も亀裂は街の人々を吸い込みクラスメイトや幼馴染、家族までも吸い込んだ。
そして学校や駅、街の人々全てを吸い込んだ亀裂はただ動かないベルトコンベアのように静かに動かなくなった。
そこに残っていたのは無力感と疑問だった。
正直嫌いな愛良が消えてくれたのは嬉しい。だけど、家や家族まで吸い込まれてしまったことは悲しい。
今日の朝くらいお母さんに挨拶しとけばよかったな。
そんな後悔が降り積もる。
[水平線]
あてもなく何も無くなった街をとぼとぼ歩くことにした。
昔通ってた小学校、家があった場所、病院……長い間外に出てなかったけど意外と覚えていた。いまだに信じられない。
そういえば、私以外の人は皆吸い込まれなのだろうか?
「あれ、人がいる」
遠くから女性とも男性とも取れる声が聞こえた。生存者だ!助けてもらえるかもと、私は声の主の方へ行くことにした。
生気を失い、だらんと手足をぶらぶらさせている人が亀裂の中に吸い込まれている異様な光景が見えた。
「え…?」
私は絶句した。こんなもの実在するなんて知り得なかったから。そして実在して良いはずもないから。
吸い込まれる人の中に見覚えのある人影が見えた。
惨殺されたはずの阿久津愛良だった。
体は青白く、本来体の中にあるべき臓物がはみ出ており狂気も覚えた。
「?!」
その後も亀裂は街の人々を吸い込みクラスメイトや幼馴染、家族までも吸い込んだ。
そして学校や駅、街の人々全てを吸い込んだ亀裂はただ動かないベルトコンベアのように静かに動かなくなった。
そこに残っていたのは無力感と疑問だった。
正直嫌いな愛良が消えてくれたのは嬉しい。だけど、家や家族まで吸い込まれてしまったことは悲しい。
今日の朝くらいお母さんに挨拶しとけばよかったな。
そんな後悔が降り積もる。
[水平線]
あてもなく何も無くなった街をとぼとぼ歩くことにした。
昔通ってた小学校、家があった場所、病院……長い間外に出てなかったけど意外と覚えていた。いまだに信じられない。
そういえば、私以外の人は皆吸い込まれなのだろうか?
「あれ、人がいる」
遠くから女性とも男性とも取れる声が聞こえた。生存者だ!助けてもらえるかもと、私は声の主の方へ行くことにした。
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