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喧嘩無双

#9

「着いたはいいが…。あいつらどこだ?」

そう言い龍心は辺りを見渡す。

「馬鹿。見てねぇのか?あそこにいるじゃねぇか。」

そう宗四郎が言う。

その通り、すぐ近くに恐らく長澤達だと思われる複数人の人物が[漢字]屯[/漢字][ふりがな]たむろ[/ふりがな]しているのが見えるが、龍心の視力では見えないらしい。

「誰もいねぇじゃねぇかよ。」

場所を教えられても龍心は尚見えないようだ。

「どんだけ目悪いんだよ…。てか、喧嘩の時くらい眼鏡かけろよ。」

「眼鏡はかけると眠くなる。」

「ならコンタクトにしろよ。」

「コンタクトは直接目につけるのが怖い。」

宗四郎は思わず呆れてしまっている。

普段は冷戦沈着だが、たまにこう馬鹿になる。

「龍心ってたまに馬鹿になりますよねぇ。」

「眠いから仕方ない。」

「眠いってまだ19:00だぞ?」

どれだけ早寝なんだ、と思ったがよくよく考えればこいつはいつでも眠たそうにしている。

「その話は置いといて、あいつらどうするんだ?」

そう陽汰が俺達に尋ねる。

その一言で話題は視力の話から喧嘩の話へと移る。

「どうするって…。正面から殴り合いだろ?」

宗四郎がそう言う。

「馬鹿。あんな大人数と真正面からやり合って勝てる筈ねぇだろ。」

蓮がそう言う。

確かに蓮の言う通り、こちらは6人しかいないのに対して向こうは少なく見積もっても30人は超えている。

真正面からやり合っても勝算は無い。

「そんな事言うなら策があるんだろうな。」

「それは…。」

宗四郎が言い返すと蓮は言葉を詰まらせる。

どうやら、蓮も考えていなかったらしい。

「俺に策がある。」

そんな中、龍心が声を上げる。

「まず三隊に分かれる。一隊が一度敵に突っ込みわざと撤退する。そして潜んでいた後の二隊と挟み撃ちにする。」

そう龍心は策の内容を話す。

「…わかった。それでいこう。」

俺はそう龍心に言う。

「皆もそれでいいか?」

俺はそう皆に聞くと、少し考えるような素振りを見せてから首を縦に振った。

「そうと決まれば、すぐ行くぞ。」

俺達はそうすぐに準備に移った。

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作者メッセージ

久しぶりの投稿です。
もう少しで閲覧数100いけそうでござんす。
コメントして頂ければとても嬉しゅうござんす。

2024/08/28 23:11

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