喧嘩無双
「報告、報告。」
俺、神宮寺治は学校から抜け出し、そう呟きながらある所へ向かう。
そう、我らが『[漢字]天使[/漢字][ふりがな]エンジェル[/ふりがな]』のヤサだ。
「あれ?ヤサってどっちだっけ?」
道が入り組んでいるという訳でも無いが、時々こうして迷う事がある。
そんな時は…。
「木の枝発見。」
俺はそう落ちていた木の枝を手に取り地面に直角に立てる。
そして倒れた方向に歩き出す。
「右か。」
俺はそのまま数分間歩き続けると目の前にはヤサが見えた。
「総長〜。」
俺はそう言いドアを蹴り開ける。
だが、返事は無い。
それ以前に電気すらついていない。
「あ、学校か。」
そう気付いた俺は再び来た道を戻り始めた。
「面倒くせぇなぁ。」
早く報告しなければならないのに。
恐らく遅いと怒られるだろう。
「あれ?ここどこだ?」
そんな事を思いながら歩いていたのだが、一向に学校に付かない。
それどころか見た事も無い所に来てしまった。
運が悪い事に、近くに木の枝もない。
「絶体絶命、四面楚歌だ。」
使い方があっているのかは知らないが、ただ一度使ってみたかっただけだ。
「うーん…。右かな。」
俺はそう直感のままに進む。
すると、学校に何とか到着できた。
「ふぅ。一休み。」
俺はそう校門の近くにあるベンチで寝転がる。
(やべぇ…。眠…。)
報告に行かなければならないのに、起き上がろうという気にはなれない。
(ちょっとくらい大丈夫だよな…。)
俺はそう目を閉じた。
―――――――――――――――――――――――――――
「治の奴、どこにいるんだ?」
俺、長澤涼は側近の神宮寺を探し回っている。
「何で自分のクラスにいねぇんだよ…。」
俺はそう思わず舌打ちをする。
あいつの事だ。
もしかしたら学校の中で迷子にでもなっているのかもしれない。
「ったく面倒くせぇなもう!」
俺はそう声を荒げた。
「どうしたんだよ。そんな声を荒げて。」
そう言いながら一人の男が近づいてくる。
護衛の金谷瑠加だ。
「いや、治に荒の監視を任せたんだがいねぇんだよ。」
俺はそう瑠加に打ち明ける。
「あいつの事だからそこら辺で寝てるんじゃねぇの?」
瑠加はそう冗談交じりな事を言う。
「はっ。あいつならやりかねねぇな。」
俺はそう言う。
その時だった。
「くかー…。くこー…。」
何者かの寝息が聞こえる。
「おいおい…。勘弁してくれよ…。」
そう、そこには治が眠っていた。
「おぉ。俺予言者向いてるかも。」
隣では瑠加がそうアホな事を言っている。
「起きろこの馬鹿野郎。」
俺はそう言い治の腹を軽く殴る。
「おへぇ!」
そんな間抜けな声を上げて治は起き上がる。
「誰だよ俺の睡眠を邪魔する奴は…って何だ。総長か。」
治はそう言い再び眠りにつこうとする。
「おい待て。何か言う事あるんじゃねぇか?」
俺はそう治に聞く。
「言う事…。あぁ。おはようございます。」
「違ぇよボケ。」
こいつ、正真正銘の馬鹿だ。
隣では瑠加が笑いを堪えるのに必死になっている。
「笑い事じゃねぇよ…。で、荒はどうだった?」
俺はそう治に尋ねる。
「荒…。あぁあ!思い出した!」
そう治が急に大声を出す。
「うるせぇよ。で、どうだった?」
「何か抜けて前田達に付くらしい。」
治はそう言う。
「……何?」
俺はそう言う。
確かに、荒の忠誠心は他の奴に比べると低かったが、俺達の方を抜けて前田達に付く訳がわからない。
「勿論、理由も聞いてきたんだろうな?」
俺はそう治に聞いた。
「え。理由…。えーっと…。」
「さてはお前、寝てたな。」
そう瑠加は治に聞く。
「うん。」
「うんじゃねぇよw。」
瑠加はそう笑っているが笑い事じゃない。
(こいつに監視を任せた俺が馬鹿だった…。)
「どうした総長?頭痛いのか?」
そう治は俺に聞いてくる。
「頼むから黙ってくれ…。」
俺はそう治にお願いしたのだった。
俺、神宮寺治は学校から抜け出し、そう呟きながらある所へ向かう。
そう、我らが『[漢字]天使[/漢字][ふりがな]エンジェル[/ふりがな]』のヤサだ。
「あれ?ヤサってどっちだっけ?」
道が入り組んでいるという訳でも無いが、時々こうして迷う事がある。
そんな時は…。
「木の枝発見。」
俺はそう落ちていた木の枝を手に取り地面に直角に立てる。
そして倒れた方向に歩き出す。
「右か。」
俺はそのまま数分間歩き続けると目の前にはヤサが見えた。
「総長〜。」
俺はそう言いドアを蹴り開ける。
だが、返事は無い。
それ以前に電気すらついていない。
「あ、学校か。」
そう気付いた俺は再び来た道を戻り始めた。
「面倒くせぇなぁ。」
早く報告しなければならないのに。
恐らく遅いと怒られるだろう。
「あれ?ここどこだ?」
そんな事を思いながら歩いていたのだが、一向に学校に付かない。
それどころか見た事も無い所に来てしまった。
運が悪い事に、近くに木の枝もない。
「絶体絶命、四面楚歌だ。」
使い方があっているのかは知らないが、ただ一度使ってみたかっただけだ。
「うーん…。右かな。」
俺はそう直感のままに進む。
すると、学校に何とか到着できた。
「ふぅ。一休み。」
俺はそう校門の近くにあるベンチで寝転がる。
(やべぇ…。眠…。)
報告に行かなければならないのに、起き上がろうという気にはなれない。
(ちょっとくらい大丈夫だよな…。)
俺はそう目を閉じた。
―――――――――――――――――――――――――――
「治の奴、どこにいるんだ?」
俺、長澤涼は側近の神宮寺を探し回っている。
「何で自分のクラスにいねぇんだよ…。」
俺はそう思わず舌打ちをする。
あいつの事だ。
もしかしたら学校の中で迷子にでもなっているのかもしれない。
「ったく面倒くせぇなもう!」
俺はそう声を荒げた。
「どうしたんだよ。そんな声を荒げて。」
そう言いながら一人の男が近づいてくる。
護衛の金谷瑠加だ。
「いや、治に荒の監視を任せたんだがいねぇんだよ。」
俺はそう瑠加に打ち明ける。
「あいつの事だからそこら辺で寝てるんじゃねぇの?」
瑠加はそう冗談交じりな事を言う。
「はっ。あいつならやりかねねぇな。」
俺はそう言う。
その時だった。
「くかー…。くこー…。」
何者かの寝息が聞こえる。
「おいおい…。勘弁してくれよ…。」
そう、そこには治が眠っていた。
「おぉ。俺予言者向いてるかも。」
隣では瑠加がそうアホな事を言っている。
「起きろこの馬鹿野郎。」
俺はそう言い治の腹を軽く殴る。
「おへぇ!」
そんな間抜けな声を上げて治は起き上がる。
「誰だよ俺の睡眠を邪魔する奴は…って何だ。総長か。」
治はそう言い再び眠りにつこうとする。
「おい待て。何か言う事あるんじゃねぇか?」
俺はそう治に聞く。
「言う事…。あぁ。おはようございます。」
「違ぇよボケ。」
こいつ、正真正銘の馬鹿だ。
隣では瑠加が笑いを堪えるのに必死になっている。
「笑い事じゃねぇよ…。で、荒はどうだった?」
俺はそう治に尋ねる。
「荒…。あぁあ!思い出した!」
そう治が急に大声を出す。
「うるせぇよ。で、どうだった?」
「何か抜けて前田達に付くらしい。」
治はそう言う。
「……何?」
俺はそう言う。
確かに、荒の忠誠心は他の奴に比べると低かったが、俺達の方を抜けて前田達に付く訳がわからない。
「勿論、理由も聞いてきたんだろうな?」
俺はそう治に聞いた。
「え。理由…。えーっと…。」
「さてはお前、寝てたな。」
そう瑠加は治に聞く。
「うん。」
「うんじゃねぇよw。」
瑠加はそう笑っているが笑い事じゃない。
(こいつに監視を任せた俺が馬鹿だった…。)
「どうした総長?頭痛いのか?」
そう治は俺に聞いてくる。
「頼むから黙ってくれ…。」
俺はそう治にお願いしたのだった。
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