「ん…もう朝か。今日は、誰がいなくなっちゃうんだろう…」
ゆっくりとベッドから降りると、"大ホール"へと向かった。
「だんだん慣れてきたなぁ」
「…フリスクか」
「あ、キャラ！おはよう」
彼女と少し雑談しながら歩いていると、あっという間に"大ホール"に着いた。
「…あれ？」
入ると同時に感じる違和感。注意深く見渡すと、部屋が一つ増えていた。
「"キッチン"だって」
フラウィが察して説明してくれる。今まではいつの間にか部屋に食事が置いてあったが…
「さっきAが"料理をしたいって言ってるヤツがいたからキッチン作ったよ✩"って放送で言ってて…」
「そうなんだ…ってあれ？ガスターさんとパピルスは？」
「私はここだよ」
突然聞こえた声に驚き振り向くと、入口にガスターが立っていた。…ということは、後来ていないのは…
「そ、そんな…まさかパピルスが？！」
慌てるフリスク。他の全員も表情が固くなった。
「おい、探しに行くぞ」
キャラの言葉を聞くと同時に、全員は一斉に動き出した。いない、いない…どこを探しても彼は見つからなかった。
　結局見つからないまま、彼らは"大ホール"に再び集まった。
「こんだけ探してもいないってことは、昨日襲われたのはアイツじゃないの？」
フラウィの言葉は、とても現実味を帯びていた。否定したいが、言い返せない。
「良いやつだったのにな」
と、キャラまで言い始めた。
「ま、待ってよ！もう一回探せば見つかるかも…」
「諦めたほうが良いんじゃないかい、フリスク」
ガスターに諭され、ギュッと唇を噛む。認めたくない。きっと彼は…


「あれ？もうみんな集まっていたのか！朝ご飯ができたぞ！」



暗い雰囲気をぶち壊すような明るい声。そんな声の持ち主なんて、一人しかいない。
「パピルス！」
「ニャハハ！そうだ、パピルス様だぞ！」
「良かった、無事だったんだ！」
きっと、"騎士"がうまく守ってくれたのだろう。満面の笑みを浮かべるフリスク。それなのに、フラウィとキャラは青ざめていた。
「？どうしたのふたりとも」
不思議に思ったフリスクが聞いてみると、二人はなんでわからないんだという顔をした。
「にぇ？ふたりともお腹が空いたのか？今すぐ"俺様特製スパゲッティ"を持って来るからな！」
その言葉を聞き、フリスクもサッと青ざめる。
「い、今"スパゲッティ"って…」
「大丈夫だ、おかわりもあるぞ！いっぱい食べるといい！」
こうして地獄の朝ごはんが始まった…

＊絶対にこんなゲーム早く終わらせてトリエルのバタスコパイを食べようと思っ　　　　
たら、ケツイがみなぎった。