UNDERTALEリアル人狼
『えー…以上で夜の行動が終わりです!みんなさっき集まった部屋…”大ホール”に戻ってきてね✩』
Aの放送を聞き、全員が大ホールに集まる。ほとんどが緊張した顔つきをしている。
『じゃあ話し合いスタート!いくらでも話し合ってね✩』
「…じゃあ、私からいいか」
キャラの言葉に、全員が頷く。彼女は大きく息を吐いた。
「私は…”占い師”だ!」
全員が息を飲む。対抗はいるのか、彼女は誰を占ったのか。答えは…
「…対抗はいないみたいだな。それじゃあ結果を言うぞ。フリスクは”白”…人狼じゃなかった。」
自分が占われたことに驚いたフリスクだったが、すぐに安堵に変わった。
「うん、僕は市民だよ。」
ほぼ確定で白と言える存在に、周りも少し安堵しているようだった。
「で、どうするんだい子猫ちゃんたち?誰に投票するか決めないと…」
「にえぇぇ、誰も怪しくなんかないんだぞ…」
フリスクも、誰に投票するか考える。全然喋っていないサンズ、ガスター、グリルビー、フラウィは怪しいが…グリルビーは普段あまり喋らないし、他の三人は考え事をしているように見える。突然投票の話を始めたメタトンも怪しい気がするし…
「(でも、パピルスは違う気がする…)」
彼だったら顔に出てしまいそうだ。散々悩んだ末、フリスクはガスターに投票することにした。一番何を考えているかわからないからだ。
『そろそろ投票でいいかな?そこにタブレットが何台か置いてあるから、一人一つ取って票を入れる人の名前をタップしてね!』
横を見ると、いつの間にかテーブルとタブレットが用意されている。いつからあったのだろう、なんて思いながらフリスクは投票を済ませた。
『みんな終わったみたいだね!今日選ばれたのは〜…サンズでーす!』
「heheh…オレか」
顔をしかめるサンズ。平然としているように見えるが、内心かなり焦っているようだ。
「…本当にオレはタヒぬのか?」
『ん〜…まあタヒぬのとそんなに変わらないかもねー』
「…?どういうことだ」
フリスクの頭にもハテナマークが浮かぶ。そんなに変わらない?一体どういうことだ…?
『このゲームで人狼に襲撃されたり、投票で選ばれた人は…"データが消える"よ!』
「…え」
それってゲームから存在が消えるということじゃ…そうフリスクは思ったが、それを口に出すことはしない。ここには、この世界をゲームだと知らないひともいる。
「…なるほどな」
「にえ…兄ちゃん、どうなっちゃうの?」
不安そうに聞くパピルス。段々と見ているこっちも胸が痛くなってくる。
「あー…そうだな、簡単に言うと…オイラが消えちまうってことだ」
「そんな!兄ちゃん…!」
いつもあんなに明るい彼が、今は泣き出しそうになっている。
「そんな顔するなよ兄弟、最後くらい笑ってくれ」
「でも…!」
「heh、別れるんだったら悲しむより明るく送り出してくれるほうが嬉しいぜ」
「…うん」
『えーっと…勘違いしてるみたいだけど、必ずしもデータが戻らないわけじゃないよ?市民陣営が勝てばいいのさ。そうすればデータを戻してあげるよ』
Aの言葉に、パピルスの顔に驚きと希望が浮かぶ。
「…本当なのか?」
『本当だよ〜でも、人狼陣営が勝ったら…わかってるね?』
「オレ様、いや、僕は絶対勝って兄ちゃんを助ける!だから…安心して眠って、兄ちゃん」
「…heheheh、頼もしくなったなパピルス。わかった、待ってるぜ」
『別れの挨拶は済んだかなー?それじゃあサンズのデータを消すよ✩』
懸命に笑みを絶やさないようにとパピルスは奮闘する。サンズは、安心しきった顔で目をつぶった。
ザザッ
ノイズ音がしたと思うと、次の瞬間、サンズは消えていた。それでも、パピルスは泣かなかった。
「大丈夫、兄ちゃん…僕は、強くなるから」
そうつぶやくパピルスの瞳には、ケツイが宿っているように見えた。
『さーて、一日目の会議が終わったよ!みんな部屋に戻ってね!』
「…本当に、冗談じゃなかった…」
その事実に気づき、フリスクは絶望した。なんで自分がこんなことをしなくては行けないのだろう?他のみんなが何をしたというのだろう?
「(…これは、きっと興味本位でみんなを殺した罰だ。関係ないみんなまで巻き込まれて…!)」
かつてフリスクは、Gルートを歩んだことがあった。が、後悔と罪悪感がいつまでも拭えず、結局"リセット"をしてPルートへと進んだのであった。
「大丈夫かい、子猫ちゃん」
「メタトン…」
「確かに、サンズが消えたことは辛いかもしれない。投票した僕たちに責任があるかもしれない。でも…彼のために、僕たちは前に進まないと」
「……」
「ほら、一緒に行こうよ子猫ちゃん」
メタトンの優しさが、ボロボロになったフリスクの心に温かく染み渡る。再び、立ち上がる勇気が湧いてきた。
「…うん、そうだね。サンズのためにも、勝たないと…!」
*ケツイが みなぎった。
Aの放送を聞き、全員が大ホールに集まる。ほとんどが緊張した顔つきをしている。
『じゃあ話し合いスタート!いくらでも話し合ってね✩』
「…じゃあ、私からいいか」
キャラの言葉に、全員が頷く。彼女は大きく息を吐いた。
「私は…”占い師”だ!」
全員が息を飲む。対抗はいるのか、彼女は誰を占ったのか。答えは…
「…対抗はいないみたいだな。それじゃあ結果を言うぞ。フリスクは”白”…人狼じゃなかった。」
自分が占われたことに驚いたフリスクだったが、すぐに安堵に変わった。
「うん、僕は市民だよ。」
ほぼ確定で白と言える存在に、周りも少し安堵しているようだった。
「で、どうするんだい子猫ちゃんたち?誰に投票するか決めないと…」
「にえぇぇ、誰も怪しくなんかないんだぞ…」
フリスクも、誰に投票するか考える。全然喋っていないサンズ、ガスター、グリルビー、フラウィは怪しいが…グリルビーは普段あまり喋らないし、他の三人は考え事をしているように見える。突然投票の話を始めたメタトンも怪しい気がするし…
「(でも、パピルスは違う気がする…)」
彼だったら顔に出てしまいそうだ。散々悩んだ末、フリスクはガスターに投票することにした。一番何を考えているかわからないからだ。
『そろそろ投票でいいかな?そこにタブレットが何台か置いてあるから、一人一つ取って票を入れる人の名前をタップしてね!』
横を見ると、いつの間にかテーブルとタブレットが用意されている。いつからあったのだろう、なんて思いながらフリスクは投票を済ませた。
『みんな終わったみたいだね!今日選ばれたのは〜…サンズでーす!』
「heheh…オレか」
顔をしかめるサンズ。平然としているように見えるが、内心かなり焦っているようだ。
「…本当にオレはタヒぬのか?」
『ん〜…まあタヒぬのとそんなに変わらないかもねー』
「…?どういうことだ」
フリスクの頭にもハテナマークが浮かぶ。そんなに変わらない?一体どういうことだ…?
『このゲームで人狼に襲撃されたり、投票で選ばれた人は…"データが消える"よ!』
「…え」
それってゲームから存在が消えるということじゃ…そうフリスクは思ったが、それを口に出すことはしない。ここには、この世界をゲームだと知らないひともいる。
「…なるほどな」
「にえ…兄ちゃん、どうなっちゃうの?」
不安そうに聞くパピルス。段々と見ているこっちも胸が痛くなってくる。
「あー…そうだな、簡単に言うと…オイラが消えちまうってことだ」
「そんな!兄ちゃん…!」
いつもあんなに明るい彼が、今は泣き出しそうになっている。
「そんな顔するなよ兄弟、最後くらい笑ってくれ」
「でも…!」
「heh、別れるんだったら悲しむより明るく送り出してくれるほうが嬉しいぜ」
「…うん」
『えーっと…勘違いしてるみたいだけど、必ずしもデータが戻らないわけじゃないよ?市民陣営が勝てばいいのさ。そうすればデータを戻してあげるよ』
Aの言葉に、パピルスの顔に驚きと希望が浮かぶ。
「…本当なのか?」
『本当だよ〜でも、人狼陣営が勝ったら…わかってるね?』
「オレ様、いや、僕は絶対勝って兄ちゃんを助ける!だから…安心して眠って、兄ちゃん」
「…heheheh、頼もしくなったなパピルス。わかった、待ってるぜ」
『別れの挨拶は済んだかなー?それじゃあサンズのデータを消すよ✩』
懸命に笑みを絶やさないようにとパピルスは奮闘する。サンズは、安心しきった顔で目をつぶった。
ザザッ
ノイズ音がしたと思うと、次の瞬間、サンズは消えていた。それでも、パピルスは泣かなかった。
「大丈夫、兄ちゃん…僕は、強くなるから」
そうつぶやくパピルスの瞳には、ケツイが宿っているように見えた。
『さーて、一日目の会議が終わったよ!みんな部屋に戻ってね!』
「…本当に、冗談じゃなかった…」
その事実に気づき、フリスクは絶望した。なんで自分がこんなことをしなくては行けないのだろう?他のみんなが何をしたというのだろう?
「(…これは、きっと興味本位でみんなを殺した罰だ。関係ないみんなまで巻き込まれて…!)」
かつてフリスクは、Gルートを歩んだことがあった。が、後悔と罪悪感がいつまでも拭えず、結局"リセット"をしてPルートへと進んだのであった。
「大丈夫かい、子猫ちゃん」
「メタトン…」
「確かに、サンズが消えたことは辛いかもしれない。投票した僕たちに責任があるかもしれない。でも…彼のために、僕たちは前に進まないと」
「……」
「ほら、一緒に行こうよ子猫ちゃん」
メタトンの優しさが、ボロボロになったフリスクの心に温かく染み渡る。再び、立ち上がる勇気が湧いてきた。
「…うん、そうだね。サンズのためにも、勝たないと…!」
*ケツイが みなぎった。
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