二次創作
短編集【リクエスト停止】
創作元:よう実
キャラ:綾小路清隆
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ホワイトルーム4期生の中で最も"失敗作"と呼ばれていた生徒がいた
運動神経抜群、容姿端麗、秀才、冷静、全てを持ち合わせていた。
その全てがホワイトルームの"最高傑作"に匹敵するまでの実力だった彼女がなぜ"失敗作"と呼ばれるようになったのか。
「うわぁっ!!ちょっともうびっくりさせないでくれますかね!?」
「えぇー.......やりたくなーいっ」
「っ......清隆なんてきらいっ、!」
「へへへ......どうしよめっちゃうれしい......っ」
「ぅぇ、......っや、それは.......ぁ」
「んふふっ、.....だいすきだよっー!笑」
感情を持ち合わせすぎてしまっていたのだ。
ホワイトルームが求めているのは"完璧"な人間。そこに感情という邪魔なものはいらない。
折角全てを持ち合わせているのにたかが感情だけで全てを台無しにしてしまう。だから彼女は"失敗作"と呼ばれるようになったのだ。
ただ、ホワイトルームに見落としがあった。それはその彼女の過去だ。
その彼女にはこれ程と言っていいほど、汚い過去が存在しなかったのである。
ホワイトルーム側は、違和感を持ちえながらそれを無視して、これを純白な少女として片付けた。
なにかがおかしいのだ。人間はひとつやふたつ汚いものが出てこないとおかしいのである。ただその少女に関しては、1度たりとも嘘をついたことがないように、綺麗な、生まれてきたばかりのような過去しか存在しなかったのだ。
綾小路清隆は違和感を覚えた。人間にそんなことが可能なのか。このホワイトルームの最高傑作と呼ばれた男でも、さすがに嘘をついたことはあるし、汚い過去だってもちろん持ち合わせているに決まっている。
なのにホワイトルームの失敗作がそんなこと有り得ていいのか?まず、そんな事実はこの世に存在するのか、という問題なのだ。
「......はぁ、考えてもキリがないな____という人間は。」
綾小路はひとりでにそう呟く。時間の無駄だと判断した彼はバスから降りて、今から自分が通う学校の校門を見上げた。
「.......嫌な予感がする」
そんなことを感じた綾小路清隆だったが、所詮勘だ、と綾小路清隆は気にせずゆっくりとその門を潜った。
今からどんなゲームが起こるか知る由もなく
「嫌な予感だなんて、ひどいなぁ.....」
今からとっておきのゲームをはじめるって言うのに、そう呟いて1人の男の背中を見つめた少女は、いったい誰だったのだろう。
見とれてしまいそうなほど綺麗な白髪を揺らして少女は校門に足を踏み入れた。
「さあ、[漢字]君[/漢字][ふりがな]最高傑作[/ふりがな]に私を見抜けるかな?」
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(期待してるよ。ホワイトルームの最高傑作)
(そういえば失敗作は思わず触りたくなるような、綺麗な白色の髪をしていたな)