二次創作
短編集【リクエスト停止】
創作元:黒バス
キャラ:今吉翔一 花宮真
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「なぁ、○○」
『どうしました、翔先輩』
「好きって言うたら、どうする?」
私の腕を掴み、真剣な瞳で見つめる翔先輩
気を抜いたらその瞳に全てを悟られそうで、息を呑む
『.......考えます、かね....』
「.....なんやえらい真面目に答えるなぁ?冗談やて」
そう言って少し笑う翔先輩。
今ものすごくイラついたが、拳を抑える
先輩を下から睨んで、怒りを帯びた声色で言う
『........乙女心を弄ばないでもらえますか』
「ふははっ、すまんて」
苦笑しながら思ってもない事を口に出す先輩
......どう考えても冗談には思えなかったけど、まぁ、翔先輩のことだ。気にしてたら負けに決まってる
翔先輩が眉の力をより一層強くし、視線を変える
「引き留めて悪かったわ。....ほら、花宮が呼んどるで」
『本当です。それじゃあ、翔先輩』
「ほな、また」
翔先輩の手がするりと解かれ、背中を向ける
どこか上機嫌な花宮の元へ、小走りで向かう
その時、耳にプツンと糸が切れた糸がしたのは、気のせいだっただろう
(考えた先の答えを、知りたいねん)
(あんたの思い通りにはいかねぇよ)