短編集
「好きです!」
皆さんは、[漢字]恋敵[/漢字][ふりがな]ライバル[/ふりがな]は居ますか?私は居ます。
でももう、恋敵じゃなくなってしまいました。
「....俺も好きっ」
ただの、[漢字]カレカノ[/漢字][ふりがな]失恋[/ふりがな]になってしまったのですから。
『っふ......うっ......ふっ.....』
屋上の扉の前で泣く私。その扉の奥には影が一つに重なった人影
こんなことなら、早く告白しておくべきだった。さっぱり振られて、気持ちにケリをつけたかった........
もっと、遊びに誘ったらよかった......!もっと......!もっと.......
「泣くなら、僕の胸でも借りませんかね」
私の前に影が出来る。目線だけ上へあげると、
『くろっ.......』
幼馴染の「黒尾鉄朗」が居た。研磨と帰るって言ってたのに.,....
「ね、○○サン。おいで」
そう言って、腕を前に出すクロ。私は幼馴染というだけで安心して、クロに飛び付いた。
「好きに泣きな」
クロが掛けるその言葉はとてもあったかくて、安心できる。なんでだろな
私の髪が揺れる。それと同時に、抱きつく力が一層強くなる。
『っふ......くろ、くろぉ.........!』
幼馴染に縋って、後悔ばかりが募って、どこまでも意気地なしの私は、成長できるでしょうか
彼女は、自分の髪が揺れた理由が分かっていないのだ。風もないのに、何故、髪が揺れたのか。それは、1人の男がこう呟いたからなのだ。
「_____俺、チャンスは逃がさない主義なんだよな」
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