二次創作
短編集【リクエストOK】
創作元:ハイキュー!!
キャラ:宮侑
パロ:光が死んだ夏
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「.....,お前さー、ほんまにあの山で1週間も行方不明やったん、覚えてないんか?」
『ん、全然』
侑が此方をじっと見て、私に問う
「はぁ.......半年経っても思い出されやんな」
『もう良くない?そんなのさー、いつまで言ってんのよ〜』
「いいわけあるか」
どんだけみんな心配したと思っとんねん、と髪をわしゃわしゃしながら、少し怒色になった侑が言う
それやめてー!と、自分の髪を手櫛でしゃしゃっと整える
侑の方へ顔を上げ、悪戯気味に言う
『私が居なくてさみしかった?』
「いや、別に........」
外方を向いた侑が、感情を感じさせない音色で言う
『嘘だぁ!泣いたはず、"1人にせんでよ○○ちゃぁん泣"って』
「.........」
『あ、またァ』
煽りすぎたのか、侑がまた頭部を抑えるようにして、髪をくしゃっとする
調子のんなやと、いつもの侑で言った
『私よりおっきいからって、すぐそれするんさー.......』
拗ね気味に目線を下へ向け、侑に放つ
私の頭を押さえている侑の手に力が入る
「.........」
「なぁ、変なこと聞いてもええか?」
私の頭がふわりと軽くなる
その瞬間、温もりも同時に亡くなってしまい、寂しさを覚える
『何?愛の告白でもする気ー?』
やけに真剣な侑を揶揄ってみたいと思ったんだろう、その言葉が自然に出た
その言葉をばっさりと、ちゃうわ、と侑は切り捨てる
「.......いや、これはなぁ、今に始まったことやなくて」
「お前がさー、行方不明なって帰ってきてから、ずっと思っとったことなんやけど」
また、感情を感じさせない音色で言う
その、"知らない侑"を感じて、焦燥感と怒りが混じる
やけに自分の耳に音が入ってくる。シャワシャワシャワ、といろんな音が混ざり合って混ざり合った結果の音
侑の髪が靡いて侑の目が見える
「お前やっぱ、○○ちゃうやろ」
『え.......』
『「...............................なんでや」』
「完璧に模倣したはずやのに.......」
(「お願い.......誰にも言わんといて.....」)