短編集
[太字]命?いや目の危機っすね[/太字]
私はランク戦で、生駒隊と香取隊と戦っていた
残り人数が、私と隠岐くんだけになってさぁ、どうするかと思っていた
なんせ、私は片腕が無い
『あっちは無傷だろうな........』
多分隠岐くんは逃げ回ってる気がする
そう思いながら屋根から飛び降りると、バチリと隠岐くんとの瞳が交わった
『.....まじかぁ〜........?』
「●●先輩とちゃいますか」
偶然ですねぇと、澄ました顔して言い放つ隠岐くん
その身体は私の予想通り、無傷で、私は少々やばいなと焦りながらそこに立ち止まる
「●●先輩来ぉへんのですか」
『まぁ、ね.........』
あちらから動いてくれるのを待つ。そう思いながら、相手の様子を伺っていた
そうしたら隠岐くんが動いてきた。
グラスホッパーじゃなく、ただの走り........!
私は孤月を片手で構え、彼を斬る準備をする。
そうしたら、彼が一瞬で私の顔の真ん前に来て、私の孤月を弾く
『グラスホッパー......!!』
いつ言った?私の聞こえない声量で言ったか.........
それにしても、さっきの隠岐くんが突っ込んできた勢いで、私は隠岐くんに押し倒されているようになっている
まぁ、私は唯一残された左側の肘を折り曲げ、体重を乗せているが
それでもこの状況は、さすがの私でも終わったと分かった
でも一向に隠岐くんは私を緊急脱出させる素振りを見せない
そう思ったのも束の間で、彼が私の体の横に手を置き前に伸し掛かってきた
『うぇ.........』
そうして、彼に顎を指で掴まれ、クイと上げられる
隠岐くんは私の瞳をじいっと見て動かない
『.......え、何?コレ』
近いんだけどと、続けて言う私
そうして、やっと隠岐くんの口が動いた.......のだが、出てきたのは予想外のものだった
「●●先輩の目ってキレーですねぇ..........舐めてええですか?」
あたかも普通のようにそう言い放った隠岐くんに、私は恐怖と焦りを覚えた
私の頬に嫌な汗がつたる
私は本当に身の危険を感じて、隠岐くんから離れるため、体をのけ反った
だが、あまり効果はなく距離は近いままだった
「淡い藍色...........ええなぁ」
そうして、私の顎を掴んでいた隠岐くんの手が、目に行く。
本当にやばいと思い、私は左腕からスコーピオンを生やし、体制を崩しながら自らの首をぶった斬った
(逃げてもうた)
(隠岐くんには近づかないようにしよう.......)
このボタンは廃止予定です