短編集
ボクの秘密が昨日、学校にバレた
「ねぇあの子..........」
「あーあの.......」
「男装女子でしょ?」
「頭おかしい人って....,,..,」
ボクが歩くと周りの人はボクを見ながら、思ったことを口々に言う
[斜体]見ないで[/斜体]
「なんでそんなことするんだろうね、可愛いのに」
[斜体]理解出来ないでしょう?[/斜体]
『あーあ.........』
[斜体]まるで咲いてしまった[/斜体]
『ボクはボクなだけなんだけどな』
[斜体]化けの花[/斜体]
「なぁ、マジで女子なの?」
「俺等男子だと思ってたわ........」
「女子でその格好は.......」
教室に行ったら、仲の良かった男子に問い詰められる
言葉が詰まったように出てこない
こわい、多分怖いんだ
[斜体]何も言えない[/斜体]
「ぇ.........○○、女の子なの?」
『っぁ............や........』
っはぁ......!はっ.......っは.........!
息が上手くできない。悟にバレた.......っ!
ボクは咄嗟にその場から逃げた
[斜体]かき消せない[/斜体]
チラリと見た悟の綺麗は目には、涙目のボクが写っていた
[斜体]どんなに醜く映る化粧[/斜体]
ボクは昨日、そのまま早退して1日を過ごした。今日は受験生ということもあり、行った
みんなの視線が痛い。昨日、早退したのは間違いだったかな........?
そうしたら私の前に影ができた
「○○」
『ぁ..........さ....と.....』
[斜体]見ないで[/斜体]
ボクは咄嗟に踵を返した。けど、足は動かなくて、それは悟に腕を掴まれているからだと分かった。
『っは........はぁっ........』
ボクの息が荒くなる
「○○、逃げないで聴いて」
悟の真剣な顔と反対に、悟の瞳には怯えた表情の私が映っていた
「僕は、○○のこと理解できるから..........ゆっくり話してほしい」
私の中で何かが切れる音がした。
理解.......りかい........リカイ?
[小文字]『.....い......せ....に』[/小文字]
「え?」
『っ理解できないくせにッ!!』
[斜体]理解できないでしょう?[/斜体]
ボクは悟の腕を思い切り振り切って、保健室へ走り去った。
『ボクは、ボクなだけなのに.........!!』
[斜体]まるで咲いてしまった[/斜体]
『もう..........みんな[大文字]嫌いだ[/大文字].........!』
[斜体]化けの花[/斜体]
朝、学校に行く前にスカートに足を通す。胸元にリボンをつける。ヘアピンをつける。靴下を履く。"普通"に生きるため
家を出る
学校に着くと皆んなボクの方を見て、驚いた顔をする。
そんな人混みを避け、教室のドアを開ける
「ぇ............○○........それっ.....!」
[斜体]つぼみにはもう[/斜体]
『おはよう、"五条くん"』
[斜体]_____戻れない[/斜体]
(秘密がバレる前には戻れないんだ)
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