特殊制圧作戦群・乙分隊「蓋世」
__あれから、一週間が経った。
「さて、今日は待ちに待った訓練の日じゃ。お主ら、抜かりは無いな?」
月裏が隊員に呼び掛ける。
「待っては無いですが……。勿論です。今回こそ、私達『蓋世』が勝利を掴む事でしょう」
「嗚呼。小生も、この部隊を必ず勝利に導く事を約束しよう。二言は無い」
隊長の発言に呼応するように、華野と霧立がそう言った。
三人は妖しく笑っている。しかし、其処にはもう一人、おどおどとした様子を見せる少女がいた。
「う……。あのぉ、私は何をすれば……」
「……[漢字]詞葉[/漢字][ふりがな]ことは[/ふりがな]さんは……」
「あ、嗚呼。[漢字]診隠[/漢字][ふりがな]みがくれ[/ふりがな]は、そうだな……」
「ち、治療とかかの?」
三人は、彼女の扱い方に迷っていた。
「うぅ。ですよねぇ……。はぁ、私はどうせ皆さんとは戦えないんです……。戦える能力も、気力も、体力も無いんだ……」
「いや、それは別に構わんのじゃが、その気弱さはもう少し直したらどうじゃ?」
「うぅ」
この半泣きで弱音を吐く少女も、もちろん蓋世の隊員だ。しかし、彼女は特殊部隊には似つかわしくなく、小さく子供のような見た目と、逆に強いまである程の気弱さを持ち合わせていた。
「まぁ、詞葉さんには詞葉さんの強さが有りますよ。異能が戦闘向けで無いだけです」
「そうですかね……?」
「ああ。小生もそう思うぞ。診隠は自分なりの強さを、思いきり発揮すれば良い」
「そ、そうですか……。へ。ふへへ。なんだか元気が出てきました」
診隠__と呼ばれた少女は、励まされた途端に笑みを見せる。そして何処か目を輝かせ、こう言った。
「そ、そうですよね。私、異能は戦闘向けでは無いですが……、皆さんのために、頑張ります!」
「はい、頑張りましょう」
「頼りにしているぞ」
周りが暖かな雰囲気になる。しかし、時間は刻一刻と、訓練の時に近づいていた。
「さてお主ら、そろそろ行くぞ。準備は良いか?」
「備えあれば憂いなし。完璧です」
「小生も、華野に同じく」
「は、はい!いけます!」
「うむ……。それでは行くぞ。
[太字]我々蓋世が、勝利を獲ってやる番じゃ![/太字]」
「さて、今日は待ちに待った訓練の日じゃ。お主ら、抜かりは無いな?」
月裏が隊員に呼び掛ける。
「待っては無いですが……。勿論です。今回こそ、私達『蓋世』が勝利を掴む事でしょう」
「嗚呼。小生も、この部隊を必ず勝利に導く事を約束しよう。二言は無い」
隊長の発言に呼応するように、華野と霧立がそう言った。
三人は妖しく笑っている。しかし、其処にはもう一人、おどおどとした様子を見せる少女がいた。
「う……。あのぉ、私は何をすれば……」
「……[漢字]詞葉[/漢字][ふりがな]ことは[/ふりがな]さんは……」
「あ、嗚呼。[漢字]診隠[/漢字][ふりがな]みがくれ[/ふりがな]は、そうだな……」
「ち、治療とかかの?」
三人は、彼女の扱い方に迷っていた。
「うぅ。ですよねぇ……。はぁ、私はどうせ皆さんとは戦えないんです……。戦える能力も、気力も、体力も無いんだ……」
「いや、それは別に構わんのじゃが、その気弱さはもう少し直したらどうじゃ?」
「うぅ」
この半泣きで弱音を吐く少女も、もちろん蓋世の隊員だ。しかし、彼女は特殊部隊には似つかわしくなく、小さく子供のような見た目と、逆に強いまである程の気弱さを持ち合わせていた。
「まぁ、詞葉さんには詞葉さんの強さが有りますよ。異能が戦闘向けで無いだけです」
「そうですかね……?」
「ああ。小生もそう思うぞ。診隠は自分なりの強さを、思いきり発揮すれば良い」
「そ、そうですか……。へ。ふへへ。なんだか元気が出てきました」
診隠__と呼ばれた少女は、励まされた途端に笑みを見せる。そして何処か目を輝かせ、こう言った。
「そ、そうですよね。私、異能は戦闘向けでは無いですが……、皆さんのために、頑張ります!」
「はい、頑張りましょう」
「頼りにしているぞ」
周りが暖かな雰囲気になる。しかし、時間は刻一刻と、訓練の時に近づいていた。
「さてお主ら、そろそろ行くぞ。準備は良いか?」
「備えあれば憂いなし。完璧です」
「小生も、華野に同じく」
「は、はい!いけます!」
「うむ……。それでは行くぞ。
[太字]我々蓋世が、勝利を獲ってやる番じゃ![/太字]」
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