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お兄ちゃんの最後の昔話

#1

お兄ちゃんの記憶

私のお兄ちゃんは、優しい。
私が寝れない時、よく昔話をしてくれた
優しくてムードメーカーでかっこよかったお兄ちゃんが、戦争に行きました。

お兄ちゃんは、奇跡的に戦争から帰って来た。でも、それは、お兄ちゃんじゃなかった。

戦争で重い精神疾患になり、2年前自殺した。

そんなお兄ちゃんが最後に話してくれた
自分の昔話。



王朝暦1906年 世界大戦4年目


「我らの祖国や命 尊厳までも奪おうとしている! 戦え! 我らのために!
戦え! 祖国のために!」

高々と行われるスピーチに新兵たちの士気は上がっていく

「諸君らは、我ら祖国の英雄となるだろう!」

英雄になって帰る 新兵は心躍らせた。

当然僕も期待に満ち溢れていた。

養成所の厳しい訓練も、英雄になった姿
を想像したらがんばれた。

でも、これから僕は戦争にいくのだ。
人を殺すのだ。殺されるかもなのだ。

それだけは、怖かった。

トラックの荷台に10人ほど詰められ
4時間ほど、街で出てどんどんと森に入って行った、森の中に入り鉄の香り段々強くが漂ってくる。

ついに来たのだ、戦場に、、、

2024/06/07 22:51

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