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腐!!! みろあか!!!!

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茜色の笑顔

#2


 今年も5月16日がやってきた。俺の16歳の誕生日だ。俺と明謙は夜になり、もう人がいない
小さな神社のベンチに腰を掛ける。例年通り、伝わらない告白をする。
ただ、今年は違った。虚しく響く「好きだ」。何も返ってこない。
僕も、って。大好き、って。意味は違えどせめてもの救いだった言葉がない。
 あぁ、そうか。俺は幼なじみとしても、親友としても、見捨てられてしまったんだ。
今まで俺は明謙に依存してたから。これからどう生きていけばいいのか全く分からない。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。嫌われたくない。自分が面倒くさいのは十分に分かってる。
でも、明謙まで俺を置いていかないで。もう俺を1人にさせないで。

「ありがとう・・・っ、僕も、大、好き!」

ようやく返ってきた。嫌われてなかったんだ。そう割り切るようにした。
「・・・もう遅いし、帰ろうか。」
安堵した俺は明謙の顔を見ていなかった。その顔がまさか泣いているだなんて、想像できなかった。
「ねぇ、弥勒!!」
必死な声が後ろから聞こえ、振り返る。そして初めて、明謙が泣いていることに気づく。
「あ・・・か、ね」
こんなに長く一緒にいるのに、なんで鼻声なこととか、言葉が詰まってたとか、気づかなかったんだろう。
「明謙、ご、ごめん。俺が悪かった?どうして、そんなに泣いて————」
「・・・弥勒のバカ!僕の変化に気づいてよ!中学生になってから変わったの、分かんなかった!?
 弥勒は自分のことでいっぱいいっぱいすぎるよ!僕が大好きって言ったときの顔も見てよ、
 目を逸らさないでよ!!!」

そうか、傷つけていたのは俺の方だったのか。
「ごめん、ごめん、ごめん明謙!!俺、毎年どうせ無理だって思って、勝手に諦めて、
 勝手に傷ついて、本当は明謙のほうが辛かったのに!!・・・俺、最悪だ。ごめん・・・っ」

「・・・・・・あははっ、そんなに必死にならなくても・・・って、それは僕の方か!
 弥勒、こっちこそごめんね。だーい好きだよ!」

 急に笑われて、そして10年以上の思いが叶って、俺は驚くほかなかった。
俺は咄嗟に顔を隠した。明謙にはかっこいいって思っていてほしい。泣き顔なんて見られたくない。

「み~ろ~く~?目、逸らさないでって言ったでしょ?」

 無理やり顔から腕をはがされる。そして、明謙の顔が目に入る。
泣き止んで、また泣きそうになって、こらえて、でも顔が崩れて。本当にコロコロ表情が変わって
面白い。

「弥勒、誕生日おめでとう!」

 そういって抱きついてくる明謙。聞こえないほどか細い声で「ありがとう」と返す。
今年の誕生日プレゼントは幼なじみであり、親友であり、彼氏である、明謙だった。

俺の横には、いつも茜色の笑顔がある。

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作者メッセージ

 いぇーい2回目!短いですね・・・
読んでくれた方、ありがとう!コメントお願いします!!
 皆さんの検索履歴には「b-project」、ありますか??
これからも布教して参りたいです。
 bプロ知ってる方がいらっしゃったら、「このカプで小説書いて!!」みたいなの、
コメントでほしいです。(きれいな話も、裏が見える話も書けます♪)
 次回はイチャイチャです(多分)次で完結かな・・・
では、また!!

2024/06/11 10:11

ID:≫8tLFDz0BK708c
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