父「沙耶香は誰をやっても天才だな、」

沙耶香「ありがとっ！お父さん！」

父「それに比べて、、」

「っ！！」

あーあ、比べられてるなぁ、

姉が私より出来るなんて物心ついた時から知ってるよ。

沙耶香「え、えっと、梨奈も頑張ってるんだよ、お父さん、ね？」

父「沙耶香は優しいな。」

母「沙耶香、そんな子を庇わなくていいのよ」

「っ、

お母さん、お父さん、私、これでも頑張って、、、」

沙耶香「そうだよ、梨奈も頑張ってるんだよ、私を褒めてくれるのは嬉しいけど、梨奈も頑張ったんだから褒めてあげなきゃだよ、、」

父「はぁ、沙耶香、部屋に戻ってて、ちょっと梨奈とお話ししなきゃだから、」

母「さぁ、戻りましょ沙耶香」

沙耶香「え？ちょっと、」

母「ね？」

沙耶香「……わかった。」

あー、また怒られる

父「なんで沙耶香は出来てお前は出来ないんだっ！

双子だろう？容姿も、頭の良しも似ていて当然だろう？」

流石に無理がある……双子だからと言って全人が一緒とは限らない。

だって、、





みんな一人一人それぞれの個性があるでしょう？

私、勉強、頑張ってるよ。

母「はぁ、なんで貴方なんか生まれてきたのかしらね、

沙耶香だけで良かったのに」

ごめんなさい。ごめんなさい

父「はぁ、習い事も勉強も沙耶香ができてお前は出来ないんだか、はぁ、」

もうとっくの前に知ってる。私は姉より劣ってるのは解ってるよ、


「解ってる。解ってるよ、

お姉ちゃんより私の方がダメだって解ってる！！！」

父「なっ、口答えでもするのか！？」

母「なんで貴方はそうなのかしら、、

それに、沙耶香はそんなこと言わないのに」

「知らないよ、お姉ちゃんとばっかり比べないでよっ！！！

いや、もう、比べんなっ！！」

父「なっ、」

母「本当、なんでこの子って子はっ！」

「もう私のことはほっといてよっ、」

そう言って部屋に向かって足早に行った。

ドアをバタンっと閉じてドアを背もたれに座り込んだ。

ｽﾞｷﾝｽﾞｷﾝっと、左胸が痛んだ。

「いったっ、、はぁ、」

こんなんだから、困るのに、、