act
後ろから激しい爆音と共に、いくつかの瓦礫が飛散した。
振り向けば、先程通ったばかりの家が。
「松田さん!」
慌てて駆け出す。
もう無傷は避けられない。
でも、もしかしたら、助かるかもしれない。
いや、絶対助ける。
松田さんの家の前でそう決心している空の肩を、1つの手が軽く叩いた。
「まぁまぁ少年。焦んないで、深呼吸深呼吸」
声のしたほうである後ろを向くと、そこにはずっと憧れていた姿があった。
「ミ、ミライさん!?」
緊迫していた状況から、一瞬で気が抜けてしまった。
「どうしてここに・・・?」
「どうしてって、そりゃあ困ってる人には敏感でさ。無理しても助けたいなって思っちゃうから、来ちゃった」
(通報も何もしてないのに・・・やっぱすごいな、この人は)
ミライが来たことによって安心している場合ではなくとも、心のどこかではやはり安心していた。
「さーて、誰の仕業かな?」
そう言って、倒壊した家の周辺を調べ始めた。
時折中を覗いてはうんうん唸っていた。
「ここまで破片が飛ぶとなると、設置された爆弾としか考えられないかも」
空は勉強の為にとメモ帳とペンを取り出し、ミライのもとへと駆け出す。
するとミライは、手のひらを空の方へ突き出し、止めるような仕草をした。
「来ない方がいいよ。中を見たらトラウマになる」
そう警告されてしまったため、その場で止まった。
少し、後ずさりをしてしまっていた。
(『トラウマ』ってことは、やっぱ松田さんが・・・)
そこからしばらく、眩暈と吐き気に襲われながらしゃがみ込んでいた。
終始ミライに大丈夫かと心配されながら過ごした。
ようやくどちらも収まってきたのは、5、6分後くらいだっただろうか。
「ミライさん、迷惑をかけてしまってごめんなさい!」
頭を下げて言った。
「いいよいいよ!頭上げて!俺だって実際、助けてあげられたわけじゃないし、事件後は処理班の仕事だから、今回何もできてないから」
今回の事件については、ミライも思うとことがあったらしい。
「えっと、こんな時にする話じゃないかもしれないけど・・・」
言葉を濁しながら話していた。
「実は、人探してるんだよね。アクターズ全体で」
「アクターズ全体で!?」
思わず聞き返す。
「そうそう。多分、聞いたことぐらいはあるんじゃないかな。”薄氷凪”っていう人」
振り向けば、先程通ったばかりの家が。
「松田さん!」
慌てて駆け出す。
もう無傷は避けられない。
でも、もしかしたら、助かるかもしれない。
いや、絶対助ける。
松田さんの家の前でそう決心している空の肩を、1つの手が軽く叩いた。
「まぁまぁ少年。焦んないで、深呼吸深呼吸」
声のしたほうである後ろを向くと、そこにはずっと憧れていた姿があった。
「ミ、ミライさん!?」
緊迫していた状況から、一瞬で気が抜けてしまった。
「どうしてここに・・・?」
「どうしてって、そりゃあ困ってる人には敏感でさ。無理しても助けたいなって思っちゃうから、来ちゃった」
(通報も何もしてないのに・・・やっぱすごいな、この人は)
ミライが来たことによって安心している場合ではなくとも、心のどこかではやはり安心していた。
「さーて、誰の仕業かな?」
そう言って、倒壊した家の周辺を調べ始めた。
時折中を覗いてはうんうん唸っていた。
「ここまで破片が飛ぶとなると、設置された爆弾としか考えられないかも」
空は勉強の為にとメモ帳とペンを取り出し、ミライのもとへと駆け出す。
するとミライは、手のひらを空の方へ突き出し、止めるような仕草をした。
「来ない方がいいよ。中を見たらトラウマになる」
そう警告されてしまったため、その場で止まった。
少し、後ずさりをしてしまっていた。
(『トラウマ』ってことは、やっぱ松田さんが・・・)
そこからしばらく、眩暈と吐き気に襲われながらしゃがみ込んでいた。
終始ミライに大丈夫かと心配されながら過ごした。
ようやくどちらも収まってきたのは、5、6分後くらいだっただろうか。
「ミライさん、迷惑をかけてしまってごめんなさい!」
頭を下げて言った。
「いいよいいよ!頭上げて!俺だって実際、助けてあげられたわけじゃないし、事件後は処理班の仕事だから、今回何もできてないから」
今回の事件については、ミライも思うとことがあったらしい。
「えっと、こんな時にする話じゃないかもしれないけど・・・」
言葉を濁しながら話していた。
「実は、人探してるんだよね。アクターズ全体で」
「アクターズ全体で!?」
思わず聞き返す。
「そうそう。多分、聞いたことぐらいはあるんじゃないかな。”薄氷凪”っていう人」