act
―
目が覚める。
視界には真っ白な天井と、それを仕切るカーテン。
あれは、夢だったのだろうか。
それとも、本当に体験したのだろうか。
どちらにせよ、自分からあの部屋に出向くことが出来ないようでは確かめようがない。
(いや・・・もしかしたら、あの方法で・・・)
あの部屋で言われた方法。
もしあれが現実で、実際にそれがあり得るのなら。
(使うしか、ない・・・!)
勢いよくカーテンを開け、言われた通りに手を組み合わせていく。
(よし、これで・・・!)
瞬間、目が眩むほど明るい光に包まれる。
―???
「・・ろ!」
段々と意識がはっきりしてくる。
「起きろ!」
聞き馴染みのある声に、辺りを見回すより早く、声の主に飛びつく。
が、綺麗にかわされてしまった。
「いきなり飛びついて来ようとするんじゃねぇ。俺にそういう趣味はねぇかんな」
こっちだってないよ!よ、言い返そうとしたとき。
「お2人さ~ん、元気~?」
陽気な声がした。
素早く扉の方を見る。
「ミライさん・・・!!」
「またお前かよ・・・」
「また俺だよ。なんてね!」
ミライがボケをかましたところで、放送のチャイム音が鳴る。
[ピンポンパンポーン♪]
「コード07、コード07。速やかに行動してください」
[ピンポンパンポーン♪]
あまり内容がくみ取れない放送だったが、ミライは何か考え込んでいた。
「一応、2人ともついてきてくれる?あの人の考えてること、ちょーわかりづらいからさ」
珍しくふざけずに話すミライを見て、2人は同じ考えに至る。
「わかりました」
「『速やかに行動』なんだろ?とっとと行くぞ」
「うん、ありがとう」
それだけ言うと、小走りで廊下を移動した。
しばらく移動して、とある部屋の前で止まる。
「2人とも、ここで待っててくれる?もしかしたら、あとで呼ばれるかもしんれなくて」
「わかりました」
「ありがと!お願いね!」
ミライはそう言って部屋の扉に向き直る。
扉をノックし、何か一言呟いたが、あまり聞こえなかった。
そうして部屋の中へ入り、辺りはまた静寂に包まれた。
(これ・・・話さない方がいいかな・・・)
そう[漢字]躊躇[/漢字][ふりがな]ちゅうちょ[/ふりがな]する理由は、先程ミライが入っていった部屋が”隊長室”だからだ。
そうして、微妙な空気が流れる中、部屋からミライが少しだけ出てきた。
「2人とも、来て」
短く手招きするミライを横目に、少し怖気づきながら入室した。
「例の2人か?」
隊長らしき人が聞く。
「はい」
この時ほど緊張感を覚えることは、決してないだろう。
今までも、これからも。
目が覚める。
視界には真っ白な天井と、それを仕切るカーテン。
あれは、夢だったのだろうか。
それとも、本当に体験したのだろうか。
どちらにせよ、自分からあの部屋に出向くことが出来ないようでは確かめようがない。
(いや・・・もしかしたら、あの方法で・・・)
あの部屋で言われた方法。
もしあれが現実で、実際にそれがあり得るのなら。
(使うしか、ない・・・!)
勢いよくカーテンを開け、言われた通りに手を組み合わせていく。
(よし、これで・・・!)
瞬間、目が眩むほど明るい光に包まれる。
―???
「・・ろ!」
段々と意識がはっきりしてくる。
「起きろ!」
聞き馴染みのある声に、辺りを見回すより早く、声の主に飛びつく。
が、綺麗にかわされてしまった。
「いきなり飛びついて来ようとするんじゃねぇ。俺にそういう趣味はねぇかんな」
こっちだってないよ!よ、言い返そうとしたとき。
「お2人さ~ん、元気~?」
陽気な声がした。
素早く扉の方を見る。
「ミライさん・・・!!」
「またお前かよ・・・」
「また俺だよ。なんてね!」
ミライがボケをかましたところで、放送のチャイム音が鳴る。
[ピンポンパンポーン♪]
「コード07、コード07。速やかに行動してください」
[ピンポンパンポーン♪]
あまり内容がくみ取れない放送だったが、ミライは何か考え込んでいた。
「一応、2人ともついてきてくれる?あの人の考えてること、ちょーわかりづらいからさ」
珍しくふざけずに話すミライを見て、2人は同じ考えに至る。
「わかりました」
「『速やかに行動』なんだろ?とっとと行くぞ」
「うん、ありがとう」
それだけ言うと、小走りで廊下を移動した。
しばらく移動して、とある部屋の前で止まる。
「2人とも、ここで待っててくれる?もしかしたら、あとで呼ばれるかもしんれなくて」
「わかりました」
「ありがと!お願いね!」
ミライはそう言って部屋の扉に向き直る。
扉をノックし、何か一言呟いたが、あまり聞こえなかった。
そうして部屋の中へ入り、辺りはまた静寂に包まれた。
(これ・・・話さない方がいいかな・・・)
そう[漢字]躊躇[/漢字][ふりがな]ちゅうちょ[/ふりがな]する理由は、先程ミライが入っていった部屋が”隊長室”だからだ。
そうして、微妙な空気が流れる中、部屋からミライが少しだけ出てきた。
「2人とも、来て」
短く手招きするミライを横目に、少し怖気づきながら入室した。
「例の2人か?」
隊長らしき人が聞く。
「はい」
この時ほど緊張感を覚えることは、決してないだろう。
今までも、これからも。