[明朝体]

国見ｓｉｄｓ

俺は、●●が検査している間に

[太字]ある人[/太字]に電話を掛けていた。

及川〈もしもし国見ちゃんー？どうかしたのー？〉

ワンコールもしないで電話に出た及川さんに

内心、苛立ちを立てる。

国見〈...及川さん。今、暇ですか？〉

及川〈え、今？今は...彼女と一緒にいるけど...〉


[太字]"及川「新しい彼女ができたんだ」"[/太字]


そう初めて聞いたとき。

俺は驚きと共に、及川さんに怒りも感じていたと思う。

[太字]"国見「なんでｯ...！アンタにはもう彼女がいるじゃないですかｯｯ！！！」"[/太字]


アンタを守りたいがあまりに、自分の危険を晒してまで

及川さんを守った彼女がいるというのに。

そんなの、あまりにも●●が可哀想だって思った。

[水平線]

"及川「...でも、●●はもう意識すら戻らないかもって言われてて...！！」"

"国見「その●●の意識が戻るのを待っとくのがアンタの唯一の償いだろ？！？！」"

"及川「ｯｯ.........」"

"国見「...アンタがその役目を捨てるって言うなら、俺がその役目を貰います」"

"国見「俺はアンタと違って、何年経っても何十年経っても、●●を待つ自信があるので。」"

[水平線]

今 思えば、

及川さんは●●の名前を出した途端に、悲しい表情をしていたと思う。

国見( でも...それでも許せない)

[大文字][太字]及川さんには、俺が欲しくても手に入らなかった

「●●の彼氏」という称号を持っているのに 。[/太字][/大文字]


新しい彼女ができても、

●●に想われている及川さんに、俺は心底ムカついた。

[/明朝体]