嘘つきたちの輪舞曲【Lier's world】
朝露「ちょちょちょ、急に何!?急に何!?(((」
[漢字]躑躅色[/漢字][ふりがな]つつじいろ[/ふりがな]の光が消えた時、目を疑う。
確かにその景色は異様そのものだった。
朱肉「...........これって、」
夕凪「あぁ、間違いねーな.........でもどうして.........」
捨て飯「[太字]..........事変、ですか..........[/太字]」
空が、雲が、太陽が。
果てには、見えもしない惑星も恒星も異色に染まる。
彼はそれにいち早く気づいていて、空を見上げていた。
レモン「..........でもあの辺はざっくりで言うと、結構人通りが多いし交番も徒歩15分くらいにあるから、割と大丈夫そう........?」
佐々木「[太字]...........レモンさん、それが一筋縄じゃ行かないような気がするんですよ[/太字]」
レモン「え、何で?」
佐々木「...........スマホです、スマホ見てください」
レモン「...........あ」
見ると、
レモン「[太字]............圏外になってる........何で.........?[/太字]」
佐々木「[太字]............まぁ、警察に通報が出来ないんですよ。[/太字]」
佐々木「そりゃ対処できないのも、無理はないんじゃないですか?」
捨て飯「ただでさえそれなりに離れてる私たちの場所ですら圏外になってますから、[太字]きっと能力の影響でしょうね[/太字]」
捨て飯「それこそ、電波妨害とか..........」
夏祭「..........高いとこから見るに分かりづらいが、もし電波妨害が能力って推測で行くんならあの辺か?」
夏祭「[太字]あの辺、電柱やら電線やら張り巡らされとんからな[/太字]」
捨て飯「...........え、まさか行くっていうんです?」
夏祭「行かないでどうするっちゅうねん。努力義務やで努力義務。能力者としてのな。」
夏祭「自転車乗る時ヘルメットつけろ言われとんのと一緒やで。」
捨て飯「いや分かります。分かりますよそれは。(((」
夕凪「..........何か重要性だいぶ違う気がするんだけどな()」
夏祭「.........まぁ、[漢字]閑話休題[/漢字][ふりがな]あだばなしはさておき[/ふりがな]、や。そんじゃ、そろそろもう一発飛ぶで。[太字]祈りは済んだか?[/太字]」
朱肉「.........ん? 祈り?? [太字]え僕ら殺される???[/太字]」
夏祭「まぁ.........[太字]過言なわけでもないんちゃうか[/太字]」
捨て飯「ひえっ」
夏祭「この場で言っとくけどな、[太字]次飛んだ瞬間からそこは戦場やからね[/太字]」
夏祭「戦場のド真ん中やったら、誰かの死なんざ見回しときゃそこらに転がっとるくらい[太字]普遍的なもんやろ[/太字]」
夏祭「[太字]...........生きとるヤツらが異常に見えてくるくらいには、な[/太字]」
確かに、その一歩が出た次には、僕らは子どもながらに兵士にされる。
それを知っていてなお、彼は妖艶に、少し不気味さを感じるまでに、笑っていた。
夏祭「[太字]...............やから、死ぬ気で行こうや!!行くで!![/太字]」
夏祭「[太字]______【メルクリウス】!![/太字]」
またふわりと、意識をそよ風で包むように、僕らが光に消えていった。