嘘つきたちの輪舞曲【Lier's world】
朝露「ホコリかぶってんなぁ〜........」
ただいま朝露、厨房の裏の物置を久々に探索中です。
とにかくホコリっぽくて目が地獄!!放置した俺が悪いけども!!(((
朝露「うわ何か味の◯あるんだけどw(((」
シンプルに何であるの......!?(((
朝露「待って使い古された中華鍋出てきた.......w」
分別どこに出せば良いのか分かんないまま放置してたんだっけなぁ.......
懐かしいなおい........(((
朝露「.........あれ、俺こんな狐の置物買ってたっけ?」
全くもって買った記憶ないぞ......?
俺こんなスピリチュアルな雰囲気のする置物買うか?
............まぁ気のせいか。それに忘れてるだけで買ってたかもしんないし。
カランカラン.....
朝露「あやっべ!行かなきゃ!」
客いなかっただけで普通に営業中だったんだよなぁ......(((
[水平線]
朝露「いらっしゃーい......って、」
朝露「[太字]_____お前たちか。[/太字]」
「ちょっと久々っすかね?」
「.......軽く1ヶ月はこうやって会って話してないんじゃないですか?」
「え〜そんなにぃ?」
朝露「何より、お前ら二人が元気そうで何よりだわ。」
朝露「.........久しぶりだな、[太字]佐々木とレモン[/太字]。」
佐々木「........こちらこそ。改めて、お久しぶりです。」
レモン「そうっすね。おひさっす。」
レモン「朝露さんは何してたんすか?」
朝露「あー俺? 物置の整理とかしてた。客足も今日は少ないし。」
朝露「何か放置されてた過去の中華鍋あったよw」
レモン「なんでそんなものが......(((」
[小文字]佐々木「.........私たち普通に顔合わせに来たんじゃないんですよ......?」
レモン「あっそうっしたね」[/小文字]
朝露「どした〜何の話〜」
佐々木「あぁ.......それがですね」
佐々木「[太字]_____停滞してた、ドッペルゲンガーの話です[/太字]」
朝露「.........朱肉と、捨て飯の......?」
佐々木「.........多分、ですけどね」
そう言うと彼は一冊の本を取り出し、ぱらぱらとめくってあるページを開く。
佐々木「今、関連してるものとか調べてみてるんです。」
朝露「........なんで、そこまでして知りたいの?」
佐々木「何で、と言われると難しいですけど、.........」
佐々木「[太字]この世界が『おかしい』と思うようになったからですかね。[/太字]」
朝露「おかしい?」
佐々木「.........あるわけもなかろう都市伝説が本当に存在したり」
佐々木「『能力』なんてものがあったり」
佐々木「[太字]これって、結局はどこかの世界からしたら『異常』かもしれないんですよ?[/太字]」
朝露「...........」
佐々木「[太字].........最初から、私たちみんなおかしかったんじゃないですか?[/太字]」
朝露「.........俺らが?」
佐々木「この[漢字]能力[/漢字][ふりがな]チカラ[/ふりがな]も、ドッペルゲンガーも、狂ってるであろう僕らの過去も。」
佐々木「[太字]_____全部自然に受け入れてる僕らは、おかしいと思いませんか?[/太字]」
[小文字]レモン「.........それは、」[/小文字]
佐々木「.........だから私は知りたいんです。」
佐々木「[太字]私が知ってる世界の、先まで。[/太字]」
あぁ、変わってるな。
佐々木のその覚悟が決まっちゃってる目。
[太字]______すごく、嫌いだな。[/太字]