二次創作
集え、水禁学園!
001号室 〜田中 鈴野&サーシャ・トリニダ〜
「なんだか変なのに巻き込まれましたね...」
「僕もそう思う」
ここに来て一日目、ということはつまり初日ということで、更に言えばDay1ということでもある。...もしかして僕、まだ混乱してるのかな。そんな僕をよそに、サーシャは自身の身に纏う制服のスカートを摘んだ。
「にしても何ですかこれ...学生服?寧ろ教えていた側の私としては少し恥ずかしいのですが」
「そう?似合ってると思うけど」
「そんな話はしてませんっ」
やはり、少しは僕のことを異性として認識しているのだろうか。しゃあっ!僕は小さくサーシャにバレないようにガッツポーズを作る。
時計は午後7時を指していた。すると
「田中鈴野さん!テーブルに食事が現れましたよ!」
「えっ」
すごく便利だな、そして都合良いな。でもそれが魔法なのか。忌憚のない意見というヤツだ。学園で初めに食べる夕食は何かと、サーシャの隣へ行ってテーブルを覗き込む。すると生肉と白米にコーンポタージュ、サラダが綺麗に並べられていた。
「えっ何の肉ですかこれ...」
「私にも見ただけでは.......あっ何か書いてあります」
「どれどれ、僕が読むよ」
田中 鈴野君とサーシャ・トリニダ君
私は学園の料理長
このメモを見てる君たちは私たち教師の大切な生徒
命を頂くチャンスを与えられた幸多き者
単刀直入に言おう 美味しく食べろ
何よりもそれが大事なんだ
ぶっちゃけ私の苦労なんてどうでもいいんだ
美味しいとさえ思ってくれればなぁ
さぁ急げっ 冷まさせるな "舌鼓"ラッシュだ
PS その肉は竜の物である
このままだとまだ食中毒で犠牲になります、だからもう一度焼いてください
ちなみに、魔法陣に魔力を注いだら勝手にすぐ焼けるよ
「ねえ、僕さ。このふざけた読みづらい文章、どこかで見たことあるんだけど」
「はい、私もです」
「未来のサーシャは料理長なの?それともいつかこの言い回しが流行るの?」
「そんなこと言われても...」
言いながらサーシャはすっと魔法陣に魔力を流した。するとジュッと音がする。サーシャが手をかざして十秒もしない内に部屋を香ばしい匂いが漂う。竜の肉、肉食獣の肉は基本美味しくないと聞くが、これだけ食欲を誘う良い匂いだ。期待しても良いだろう。
「じゃあ食べようか」
「そうしましょう。私もお腹が空いてしまいました」
僕は手を合わせて、竜の肉にナイフとフォークを伸ばす。それを口に運ぶと
「美味しい!」「美味しいです!」
多分、この竜はあれなんだろう。食用になるのが決まっていて草しか食べさせなかったのだろう、知らないけど。あまりに美味しくて、僕たちは言葉も交わさずただカチャカチャと食器の音を部屋に響かせた。ついでに''舌鼓''ラッシュも響いたよ。
[水平線]
002号室 〜丸山 海&サーシャ〜
「いやー、今何が起きてるんだろうな」
「でっでも、丸山と、二人でいればなんとかな......マ、マイペンライだよ、ね」
「ああそうだな、マイペンライだ」
魔法の言葉はサーシャに定着したようで、サーシャはわざわざ言い直すまでになっている。嬉しい限りだ。俺は上機嫌に鼻歌を歌い、サーシャに報告する。
「あ、俺ご飯食べる前に風呂に入るよ」
「あっ待ってて」
「何を待つんだ?」
「ボ、ボクが水を入れないと、だから。そっそれから火を焚くん、でしょ?」
ああそうか、サーシャの風呂知識はそれなんだった。多分この世界では日本と同じ様式だろう。その証拠にこんな学生服がある。サーシャを少し居間で待たせて風呂を確認したところ、やはり思っていた通りだった。
「サーシャ。驚くかもしれないがこの世界の風呂はな、ボタンを押しさえすればお湯が出てくるんだっ!」
「え、ええっ⁉︎ど、どういうことですか」
「一度見せてやるよ」
俺はサーシャを風呂場へ連れて行く。よくあるユニットバスの個室は二人で入るのにあまり広いとは言えないが、サーシャが小柄だからか気になることはなかった。
「じゃあ、押すぞ」
と、俺がサーシャに声をかけるとなんだかサーシャはつまらなさそうに俯いていた。指を触っているその様子はいじけているようにも見える。俺は怪訝に思ってボタンを押そうとした手を止め、サーシャに聞く。
「どうした?ワクワクしないのか?」
「き、気になるっ!でで、でもその装置でお風呂が沸くならっ、今までみたいにボクと丸山で魔法を使ったり、し、しないん、だよね...」
「もしかしてあれ、割と気に入ってたのか?俺も楽しかったけど」
「そ、そんなことはっ!......あ、ある、かも」
「そうか、なら仕方ないな」
「う、うん。し、仕方、ない」
可愛く拗ねたサーシャを見て、俺は少し笑って言う。
「じゃあサーシャ、いつもみたいに頼む」
「うんっ!ま、任せて」
サーシャが浴槽に水を注いでいくのを、俺は腰に手を当てて見守った。さて、サーシャの仕事が終わったようだ。次は俺の番だ。...いや、浴槽でするには難しくないか?俺の魔法。
自分たちの力で入れた風呂はきっとボタンで入れていた風呂よりも、温かい。
「なんだか変なのに巻き込まれましたね...」
「僕もそう思う」
ここに来て一日目、ということはつまり初日ということで、更に言えばDay1ということでもある。...もしかして僕、まだ混乱してるのかな。そんな僕をよそに、サーシャは自身の身に纏う制服のスカートを摘んだ。
「にしても何ですかこれ...学生服?寧ろ教えていた側の私としては少し恥ずかしいのですが」
「そう?似合ってると思うけど」
「そんな話はしてませんっ」
やはり、少しは僕のことを異性として認識しているのだろうか。しゃあっ!僕は小さくサーシャにバレないようにガッツポーズを作る。
時計は午後7時を指していた。すると
「田中鈴野さん!テーブルに食事が現れましたよ!」
「えっ」
すごく便利だな、そして都合良いな。でもそれが魔法なのか。忌憚のない意見というヤツだ。学園で初めに食べる夕食は何かと、サーシャの隣へ行ってテーブルを覗き込む。すると生肉と白米にコーンポタージュ、サラダが綺麗に並べられていた。
「えっ何の肉ですかこれ...」
「私にも見ただけでは.......あっ何か書いてあります」
「どれどれ、僕が読むよ」
田中 鈴野君とサーシャ・トリニダ君
私は学園の料理長
このメモを見てる君たちは私たち教師の大切な生徒
命を頂くチャンスを与えられた幸多き者
単刀直入に言おう 美味しく食べろ
何よりもそれが大事なんだ
ぶっちゃけ私の苦労なんてどうでもいいんだ
美味しいとさえ思ってくれればなぁ
さぁ急げっ 冷まさせるな "舌鼓"ラッシュだ
PS その肉は竜の物である
このままだとまだ食中毒で犠牲になります、だからもう一度焼いてください
ちなみに、魔法陣に魔力を注いだら勝手にすぐ焼けるよ
「ねえ、僕さ。このふざけた読みづらい文章、どこかで見たことあるんだけど」
「はい、私もです」
「未来のサーシャは料理長なの?それともいつかこの言い回しが流行るの?」
「そんなこと言われても...」
言いながらサーシャはすっと魔法陣に魔力を流した。するとジュッと音がする。サーシャが手をかざして十秒もしない内に部屋を香ばしい匂いが漂う。竜の肉、肉食獣の肉は基本美味しくないと聞くが、これだけ食欲を誘う良い匂いだ。期待しても良いだろう。
「じゃあ食べようか」
「そうしましょう。私もお腹が空いてしまいました」
僕は手を合わせて、竜の肉にナイフとフォークを伸ばす。それを口に運ぶと
「美味しい!」「美味しいです!」
多分、この竜はあれなんだろう。食用になるのが決まっていて草しか食べさせなかったのだろう、知らないけど。あまりに美味しくて、僕たちは言葉も交わさずただカチャカチャと食器の音を部屋に響かせた。ついでに''舌鼓''ラッシュも響いたよ。
[水平線]
002号室 〜丸山 海&サーシャ〜
「いやー、今何が起きてるんだろうな」
「でっでも、丸山と、二人でいればなんとかな......マ、マイペンライだよ、ね」
「ああそうだな、マイペンライだ」
魔法の言葉はサーシャに定着したようで、サーシャはわざわざ言い直すまでになっている。嬉しい限りだ。俺は上機嫌に鼻歌を歌い、サーシャに報告する。
「あ、俺ご飯食べる前に風呂に入るよ」
「あっ待ってて」
「何を待つんだ?」
「ボ、ボクが水を入れないと、だから。そっそれから火を焚くん、でしょ?」
ああそうか、サーシャの風呂知識はそれなんだった。多分この世界では日本と同じ様式だろう。その証拠にこんな学生服がある。サーシャを少し居間で待たせて風呂を確認したところ、やはり思っていた通りだった。
「サーシャ。驚くかもしれないがこの世界の風呂はな、ボタンを押しさえすればお湯が出てくるんだっ!」
「え、ええっ⁉︎ど、どういうことですか」
「一度見せてやるよ」
俺はサーシャを風呂場へ連れて行く。よくあるユニットバスの個室は二人で入るのにあまり広いとは言えないが、サーシャが小柄だからか気になることはなかった。
「じゃあ、押すぞ」
と、俺がサーシャに声をかけるとなんだかサーシャはつまらなさそうに俯いていた。指を触っているその様子はいじけているようにも見える。俺は怪訝に思ってボタンを押そうとした手を止め、サーシャに聞く。
「どうした?ワクワクしないのか?」
「き、気になるっ!でで、でもその装置でお風呂が沸くならっ、今までみたいにボクと丸山で魔法を使ったり、し、しないん、だよね...」
「もしかしてあれ、割と気に入ってたのか?俺も楽しかったけど」
「そ、そんなことはっ!......あ、ある、かも」
「そうか、なら仕方ないな」
「う、うん。し、仕方、ない」
可愛く拗ねたサーシャを見て、俺は少し笑って言う。
「じゃあサーシャ、いつもみたいに頼む」
「うんっ!ま、任せて」
サーシャが浴槽に水を注いでいくのを、俺は腰に手を当てて見守った。さて、サーシャの仕事が終わったようだ。次は俺の番だ。...いや、浴槽でするには難しくないか?俺の魔法。
自分たちの力で入れた風呂はきっとボタンで入れていた風呂よりも、温かい。