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聖女と悪役令嬢は、いろいろあって、タッグを組む

#5


「さて、本題に入りますか」
「えぇ。」

ごくっ…
私はつばを飲む。

ちょっと、圧が…

怖い…

いや、弱気になってはダメよ。
エミたちをおびえさせないように!

「単刀直入に言う、[太字]君は侍女たちになにかした?[/太字]」
「いえ、何も。私はただ、見てるだけです」
うん。
少しは手伝ってあげろ。

「そう、なら、この傷は?」
そう言って、エミに合図を送った。
「あ、ハイ!」
エミは1人の侍女を連れてきた。
「クロミ様、はじめまして。私は、アリサと言います」
「ね、アリサ。傷、見せてくれる?」
「はい…これ、です…」
見せようと、アリサがイザベラの方に手を伸ばした。
すると、イザベラはその手を叩こうとしたのだ。
「あ…」
私は、ギリギリのところでイザベラの手を掴んだ。
「ぅ…」
けっこう、力がある。
ほとんど、”空中の腕相撲状態”だ。
「なに、してんの?」
私は聞いた。
「っ…」
イザベラは困ったように、
言葉を探した。
「いつも、こんな事、やってるから…、でしょ?」
「ぅぅ…、申し訳ございませんでした…」
「うん。でもさ、謝るだけだったらさ、何にも変わらないかもよ?また叩くでしょう?どうするの?」
「え…、わ、私が…せ、責任…を…ハァ」
「どう、責任を取る?」
「や、辞める?」
なんで、”?”なのよ!

「じゃ。手続き、してくるね〜、エミ」
「は、ハイ!」
部屋を出る。

「はぁぁぁぁぁ〜、つっかれったあああ!」
「お疲れ様です。ありがとうございます!」
「いや、エミのため、だよ」
「え?あ、あの。ほんとにありがとうございます!」




そして、数時間後。
イザベラは屋敷を出ていった。
「あのー。思ったのですが、次のリーダー、誰なんですか?」
「へっ!?」
そ、そんな事、考えてなかった…
「それはそれで、嬉しいんですが…」
「えー、リーダー、いらないよね?」
エミは困ったように
「考えたこと、ありませんでした…」
と、言った。
「まぁ、そうよね〜」
どこにでも、リーダー、リーダーみたいな人はいるもんね〜
「んー。とりあえず、私がするかぁ〜」
「えぇ?魔法学校、どうするんですか!?」
ま、マホウガッコウ?
「あぁぁぁ!忘れてた…」
どうしよ。



「――ということがありまして…」
「そう、か」
今、私たち(エミと私)は最初にいた老人に話を聞いてもらっている。
「あの、どうしたらいいと思いますか?」
「そうだなぁ。んー、誰かいい人…あ!私の親戚はどうだ?」
「し、親戚、ですか?」
「ああ、そうだ」
「し、しかし…良いのですか?聞いてくれるんですか、お願い…」
「ああ、大丈夫、大丈夫。私はな、国王だからなぁ!わっはははははは…」
え…初めて聞いた。
ええええええええええええええ。
「なんか、すいません」
「いやいや、大丈夫。まあ、私はな、大丈夫、がモットーなんだあああ」
じ、自慢されても…
困ります…
「ま、そういうことで、私の親戚に決まりじゃああ!」
喋り方、老人化した?
「じゃあな」
とことことこ
いっちゃった…

「まぁ、これでリーダーの心配は無くなるなぁ」
よかった、よかった。
私は、外を見る。
「えぇ!?もう夕方!?」
空はオレンジ色に染まっていた。
「そうですね。時間が経つの、速いですね。明日、学校なので、早く寝ましょう!」
「そうするわ…って、ご飯は!?」
「あ!忘れてました…テヘ」
エミは照れながら言った。

照れる顔も可愛いな。

「忘れてました、じゃないのよぉ!?」
「す、すいません!」

「もー、分かってくれたらそれでいいよ〜。でも、仏の顔も三度まで、よ〜」
「ナニソレ…あ…なんですかそれは…」
ふっ…
最初、本音が漏れてたけど…w


このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

へいへいへい〜
ども、あっぷるです。
ども、APPLEです。
悪役令嬢、もうちょっとで出てきます。
(心:名前、何だったっけ〜?)
―――こらああー!アタシの名前を忘れるなアアああ!
ん?なにか聞こえた?
ま、いっか。
それでは、次回もお楽しみに〜!

2024/05/23 16:27

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